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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
改正内容について
先日、iDeCoの掛金拠出可能年齢の上限引き上げとともに、掛金上限額についても引き上げが検討されている、というニュースがありましたが、それについてもほぼ内容まで固まったようです。
iDeCoの掛金拠出が70歳未満に延長~引退後の節税にも使える~
その内容については、マネックス証券 iDeCoのサイトに詳しく載っています。
【2024年12月】iDeCo(イデコ)の掛金上限額が引き上げられる
iDeCo(イデコ)は2001年から始まった制度ですが、これまでの間に何度か制度の改正がありました。
今後もいくつかの改正がすでに決まっていますが、そのうちのひとつが企業型DCや企業年金(DB)に加入している会社員・公務員の「掛金の上限額引き上げ」です。公務員や企業年金(DB)加入者がiDeCo(イデコ)に加入する場合、現在は、
- 企業型DCのみ加入している場合:iDeCo(イデコ)の上限額は2万円/月
- 企業型DCとDBに加入している場合:iDeCo(イデコ)の上限額は1万2,000円/月
- DBのみ加入している場合:iDeCo(イデコ)の上限額は1万2,000円/月
となっています。
ところが次のように、2024年12月に掛金上限額の引き上げが以下のように予定されているのです。iDeCo(イデコ)の掛金には上限あり!職業別上限額と今後引き上げられる額を解説 | iDeCo | 商品・サービス一覧 | マネックス証券
現行 2024年12月改正 企業型DCのみ加入 5万5,000円/月から企業型DCの事業主掛金額を控除した額 5万5,000円/月
ー(各月の企業型DCの事業主掛金額+DB等の他制度掛金相当額)
上限は2万円/月上限 2万円/月 企業型DCおよびDB等の他制度に加入 2万7,500円/月から企業型DCの事業主掛金額を控除した額 上限 1万2,000円/月 DB等の他制度のみに加入
(公務員を含む)上限1万2,000円/月
残念ながら、企業型DCもDBも無い会社員(上限 2.3万円/月)や個人事業主(上限 6.8万円/月)、また企業型DCのみ加入(月額 2万円以下、かつ「5.5万円 – 企業型DCの掛金」以下)については変更が無く、
恩恵があるのはDB等に加入している人だけのようです(企業型DCとの併用含む)。
しかし、ここには記載されていませんが、2024年12月には「iDeCo加入時等の事業主証明書の廃止」という大きな改正も行われます。
2023年の経済ニュースを振り返る~資産形成に関する制度変更4選~
これで、iDeCo加入時に自分が勤めている会社に書類を書いてもらう必要が無くなり、これから始める人のハードルがぐっと下がります。
(本当は拒否してはいけないのですが)中小企業では、社員がiDeCoに加入することを拒むiDeCoハラスメント、略して「イデハラ」なんて言葉が出てくるくらい一部では問題になっていたのですが、これで完全に解消されるでしょう。
2024年12月からは会社員も自分だけで始められるようになるのね
給料が上がったらiDeCoに
日本でも、バブル経済崩壊後の「失われた30年」が終わり、ようやく賃上げという言葉もちらほら聞くようになりました(物価上昇に追いついていないという話もありますが)。
大企業などではベースアップがあった、という人も少なくないのではないでしょうか。
この時、支出を上げるのではなく、上がった給料は老後のための貯蓄に回す、というのも一つの手ですし、その場合iDeCoは大きな手助けになります。
一度設定すれば自動的に引き落とされる(さらに原則止めることは出来ず金額変更も面倒)、拠出したお金は原則60歳まで引き出し不可、というのが老後資金を欲望からしっかりガードしてくれます。
しかも、上がった分をiDeCoに回すだけですから、(今までと変わらないので)生活を切り詰める必要はなく、収入が同じだと物価高によって真綿で首を締められる、という話もありますが、それは給料アップが無い人から見たら「当たり前」なわけです。
普段スーパーで買うものをメーカー品からプライベートブランドに切り替える、といった工夫で乗り越えられる程度であれば問題ないでしょう。
(スーパーを梯子したり、ポイ活など時間(手間)をお金に変える行動は非推奨です)
それだけで、65歳を超えて働く(最近、50%を超えたそうです)という「当たり前」から脱却できるのであれば、安いものでしょう。
老後に働くと(時給的に)効率が悪い、という意味でも若いうちに頑張って貯蓄する方が合理的だね
具体的にどれだけ拠出すれば良いか
しかし、上がった給料の金額分、そのまま貯蓄に回せるわけではありません。
給料が上がると税金なども上がるため、それだと手取り額は減ってしまいます。
この点、iDeCoだと所得控除(小規模企業共済等掛金控除)があるため、税金面に関しては(拠出した分は)実質、収入減と同じなのですが、社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)についてはiDeCoの掛金は考慮されません。
現在、社会保険料は給料のおよそ30%(そのうち半分は会社負担なので、自己負担は15%)と言われていますから、例えば月の給料が2万円アップした場合、社会保険料は月額0.3万円アップになります。
では、iDeCoの拠出額は月1.7万円にすれば良いのか、というと厳密にはそうではなく、給料アップとの差額(2 – 1.7 = 0.3万円)には税金(所得税+住民税)も掛かりますから、
この場合は、月1.6万円にすると(社会保険料 0.3万円 + 税金 0.4万円 × 税率 を加えて)、手取りは昇給前とほぼ同じになると思います。
ちなみに、税率は所得税の税率に住民税(ほぼ10%固定)を加えたものになりますが、基礎控除や給与所得控除を始め、人によって様々な控除がありますから、年収350~500万円くらいならほぼ20%になるでしょう。
(全体の税率を計算するのは複雑ですが、昇給で増える分、iDeCoに拠出する分の税率、という意味ではシンプルに速算表の税率を見れば良いです)
この例だと、NISAなら月1.3万円の積み立て(社会保険料 0.3万円 + 税金 2 × 0.2 = 0.7万円)にしないと、手取りは減ってしまいます。
NISAよりiDeCoの方が月々の積立額を大きく出来るのね
NISAとの併用
しかし、給料アップ分を老後のための貯蓄に回す、という場合でもNISAの出番もあります。
それは、社会保険料アップを除いてもiDeCoの限度額(DBあり2万円、DBなし2.3万円)以上の月給アップがあった場合と、ボーナスが増えた場合です。
それぞれ、つみたて投資枠(iDeCoの限度額から頭が出た分だけ)、成長投資枠を当てられますし、親和性は非常に高いです(もちろん合計で年120万円以下ならボーナス設定を使って全てをつみたて投資枠に収めるのもアリです)。
これが良いのは、(iDeCoで)最低限の老後資金は強制ロックして、それ以上の分は他の使途でも使える、という所です。
iDeCoの分も、いざと言う時には使えた方が良い、という意見もありますが、近年の、そしてこれからの公的年金事情を考えたら、そうも言っていられないと思います。
いざという時に使えない、と同じかそれ以上に貯蓄ゼロで老後を迎えるのにもリスクがありますし、自己破産しても後者にはならない、というのはある種メリットでもあります。
(その「いざ」の為に、もし公的年金を前借りしたり受給権を差し押さえられたりしたら?と考えると分かりやすいと思います)
それでいて、節税効果はほとんどの場合でNISAを大きく上回りますし、前述のとおり2024年12月からは手間も減りますから、これを機に始めてみても良いかと思います。
月2.3万円の上限が上がらないのは残念だけど、絶対確保すべき最低限の老後資金(それ以上はNISAで)という意味では妥当なのかも知れないね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️