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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
SOXとは
最近、NASDAQ100だけではなく、ハイリターンを狙った投資(NISAにも対応)として注目を集めているものに、SOXとFANG+があります。
FANG+については過去にも取り上げてるため詳細は割愛しますが、SOXとは正式名称はフィラデルフィア半導体指数で、その名の通り半導体関連の企業のみ(30社)で構成される時価総額加重平均型株価指数です。
有名どころはNVIDIA・AMD・インテルなどがあり、近年はAI関連で特に伸びている業界です(仮想通貨も(マイニング用として)追い風になっているようです)。
とは言え、最近の流行りに乗って生まれたわけではなく、SOX指数自体は1993年12月から(FANG+の指数である、NYSE FANG+指数は2014年9月から)あるそうなので、注目されていなかっただけかと思われます。
このSOX指数に連動するファンドは新しいものが多いですが、なかなか充実しています(比較のためにFANG+も載せています)。
ファンド名称 | 信託報酬 | 設定日 | つみたて 投資枠 |
---|---|---|---|
楽天・SOXインデックス ・ファンド | 0.176% | 2024年01月30日 | × |
<購入・換金手数料なし> ニッセイSOX指数インデックスファンド (米国半導体株) | 0.1815% | 2023年03月31日 | × |
インデックスファンドSOX指数 (米国上場半導体株式) | 0.4785% | 2023年09月29日 | × |
iFreeNEXT FANG+インデックス | 0.7755% | 2018年01月31日 | 〇 |
FANG+インデックス ・オープン | 0.7975% | 2018年03月05日 | × |
これを見る限り、信託報酬の面でもSOXはかなり良さそうです(FANG+は均等加重平均なのが影響してか、(定期的なリバランスなどの)管理コストで不利なのかも知れません)。
国内ETF(グローバルX 半導体 ETF(2243))(成長投資枠のみ)もあるにはあるのですが、信託報酬が0.4125%と高いため、あえて選ぶ理由も無いと思います(残念ながら、現時点では本家の米国ETFは国内の証券会社では買えないようです)。
上2つのファンドは、ニッセイNASDAQ100インデックスファンド(ニセナス)の 0.2035% と比べても優秀だね
算出開始日が違う指数の比較方法
では、さっそくこのSOX指数の過去のデータを見てみましょう(比較のためにS&P500・NASDAQ100・FANG+も並べています)。
その結果、過去50年のリターンでは「NASDAQ100 > SOX > S&P500 > FANG+」でした、おしまい、ではありません。
各指数の算出開始日が異なり(矢印の箇所)、基準が開始日になっているため、単純に比較すると後発の方が不利になります(その時点で先行している指数は伸びているので)。
そこで少し小細工してみます。
こんな感じで、スタート地点を1.000にするのではなく、その地点の左隣の指数の値を掛けて合わせるようにします(FANG+はSOXより値が大きかったNASDAQ100に合わせます)。
すると先ほどのグラフはこうなります(こちらの方が実際のイメージに近いと思います)。
その結果、「FANG+ > NASDAQ100 > SOX > S&P500」の順でリターンが良いということになりました。
意外とNASDAQ100が健闘してるのね
2%ルールですら不可という事実
例によってチャートマジック(たまたま良い期間だっただけ)の確認もしておきましょう。
S&P500・NASDAQ100・SOX・FANG+の比較(クリックで拡大できます)
その結果、意外にも最後の2014年~のみ、NASDAQ100 と SOX の順位が入れ替わっているだけで、他はどの期間からスタートしても同じ順位となりました。
さすがにここ10年は、AIバブルでSOXが群を抜いて爆伸び、と思いきや、他の指数より若干多く恩恵を受けらた程度で終わっている、というのが驚きです。
(GAFAMほどの資本があれば、半導体に直接関係なくても吸収できてしまうのでしょう(実際、今でもマイクロソフトはそれで伸びているようですし))
では、逆に暴落耐性を見てみましょう(奇しくもSOXもS&P500やNASDAQ100と同じく、2000年8月がITバブル崩壊前の最高値でした)。
注目すべきは元値に戻るまでの期間で、S&P500(6年3ヶ月)よりだいぶ遅いNASDAQ100(14年1ヶ月)よりもさらに遅いSOX(17年1ヶ月)ということで、いやな予感がします。
というわけで、この時期に取り崩しを行った場合の結果です。
2000年8月から取り崩しを開始した場合の資産の推移(クリックで拡大できます)
なんと、2.5%ルールでも13年で枯渇、2%ルールですら現時点でゼロになってはいないものの、今の市況でもあと数ヶ月しか持たない状態です(30年持続は到底不可能)。
あまりにリスクが高すぎるわね
テーマ型ファンドの宿命
というわけで、ほとんどの場面でリターンはNASDAQ100に負けるのに(AIバブル全盛期でようやく若干上回る程度なのに)、リスクはNASDAQ100のさらに上を行く、というのがSOXです。
強いて言うなら、メリットはNISA対応で低コストでハイリスク投資ができる、という程度でしょうか。
しかし、いくら信託報酬が安かろうが、ハイリスクローリターン(リスクに見合ったリターンではない、という意味で)の商品をわざわざ選ぶ理由がありません。
ハイリターンを狙うのであれば、素直にNASDAQ100で良いと思います。
NASDAQ100はハイテク銘柄限定とよく勘違いされがちですが、除外しているのは金融のみで、たとえ時代が変わってIT自体が衰退して別の業種が台頭したとしても、追従してその銘柄がメインに入れ替わる、と言われています。
しかし、SOX指数に連動するファンドのようなテーマ型ファンドだと、その業界がどうなろうが一蓮托生です。
特にNISAで買ってしまうと、買ってすぐなら良いですが、20年後30年後に衰退が始まった場合、含み益がゴリゴリ削られていくのを指をくわえて見ているか、非課税枠が減るのを覚悟で損切りするしか無くなります。
そういう意味では、時間さえ掛ければ復活する可能性が高いNASDAQ100であっても、低迷期が取り崩し初期と被るリスクはあり、乗り換えもリスクが伴うため非推奨です。
NASDAQ100は全期間で最強なのに買ってはいけない理由~数字で解説、データ公開あり~
最後に、今回作成したデータを公開しますので、色々試してみて下さい。
S&P500・NASDAQ100・SOX・FANG+の比較
上手く行ったとしても、ずっと非課税で美味しい時だけ高リターンを得る、が出来ないのが痛いね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️