「年初一括 vs 積立」は積立の圧勝!?~評価損益と機会損失~

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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋‍♀️

積立の逆転はほぼ不可能

SNSなどを見ていると、NISAは年初一括が良いのか、積み立てが良いのか、の論争がしばしば起こっています。

特に、新NISA初年度である今年は、順調な上昇相場だった上半期は年初一括が、急に下がり出した7月中頃からは積み立て派が勢いづいた印象です。

これは、S&P500(円換算)の年初来からのチャートを見ると一目瞭然です。
(便宜上、SPY(SPDR S&P 500 ETF TRUST)× USDJPY(ドル円レート)としています)

特に底を打つ前の8月頭あたりは、このままいけば年初来でマイナスまで下がって積み立て勢が大勝利、ということで盛り上がりました。

しかし、結果は皆様ご存知の通り、大底でも3月中旬ころの価格に戻っただけで、年初までは届きませんでした。

ですが、年初来マイナスになった所で、その瞬間に一括すれば年初一括に勝てますが、積み立てでは不可能です。

そもそも、2月~8月の取得価額が1月を上回っているため、9月~12月の4ヶ月だけでそれを帳消しにするくらい(年初より)低い取得価額になる必要があるからです。
(少なくとも1年前くらいの値まで下がって、それが年末まで続く状態)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)だと、最高値を付けた7月11日が32,813円で、この時点で年初(1月4日)の24,154円より+35.8%ですから、それこそリーマンショック(約-50%)級が来た場合くらいでしょう。

積み立てが勝つには、下落の大きさよりも、それが継続するか、さらに言うと下落するタイミング(出来るだけ年初に近い)が重要です。

2月や3月に下がるのなら、それこそ-5%とかでもいいんだね

積立が勝つパターン

近年でも、結果的に年初一括より積み立ての方が良かった、となったのは2022年と2020年にありました。

2022年は分かりやすく、年初から年末にかけて指数(S&P500を始めとする米国株(を多く含むもの))が右肩下がりになったため、どちらもマイナスですが積み立ての方がマイナス幅が少なくて済んだ(2023年以降、プラスに転じるのも早かった)、というパターンです。

しかし、これは指数だけの話で、この年は為替が円安に進んだので、円ベースだと(eMAXIS SlimのS&P500やオルカンなどの基準価額は)ほぼ横ばい~微減程度(年初一括も積み立てもほとんど同じ)でした。

これに対して2020年は、年初一括も積み立ても年末時点で共にプラスですが、積み立ての方がプラス幅が大きかった、というパターンです(円ベースでも同様)。

これは2月~3月にかけてコロナショックによる下落があった後、年初来プラスに転じるのに8月まで掛かった(しかもその後もあまり上がっていない)のが要因です。

やはり、前述の通り「年の初めの頃に下落し、停滞期間がそれなりに長かった」というのがポイントです。

前者のように右肩下がりだと、そもそも投資をしない方が(もしくは翌年から投資を開始した方が)が良かった、となるため厳密に「積み立て投資」が正解になるのは、1年で見た時に「Uの字に近いJカーブ」になった場合のみ、となります。

かなり限られたパターンなのね

期待値上のベストは毎月積立

しかし、これはあくまで結果論の話であって、投資をする以上、少なくとも長期的には右肩上がりで上がって行くことを期待しているはずです。
(逆に言うと、そうでないなら投資自体しない方が良いです)

また、年初一括に勝つために、積み立てに勝つために投資をしているわけではありません。

最適解を求めるなら、それこそタイミングだけでなく、半導体株に集中投資していたら~、レバレッジを掛けていたら~とキリがありません。

であるなら、少なくともタイミングに関しては、期待値が最も高い選択、つまり1年でも1ヶ月でも1日でも運用期間を長く、イコール早く投入する(かつ、使う直前ギリギリまで売却しない(取り崩しを行う))べきです。

逆に言うと、年初一括をするために現金を貯めこんでおく行為は機会損失になります。

期待値上、NISA口座の評価損益(利益率)はその方が高くなりますが、それ以上に機会損失が大きくなるので意味がありません。

そう考えると、給料など毎月の収入がある人にとっての最適解は、一括が良いのは投資を始めた時(年始に限らず)だけで、その後は毎月、給料日に一括(実質、毎月積み立てと同じ)です。

さらにクレカ積立を利用すれば実質、給料が入るよりも先に投資が出来るようなもの(注文日が1日で、クレカの引き落とし日が25日なら、24日前倒しで投資)なので、もう少し運用期間を延ばせます。

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これだと、そんなにギリギリまで投資に回したら危険だと思われるかも知れませんが、生活防衛資金を確保したとしても、それを超える資金が生まれてからすぐに投資をした方がいいのは変わりませんから、考え方は同じです。

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年初一括が良い唯一のパターン

ですが、NISAで年初一括が良いパターンが1つだけあって、それは特定口座や旧NISA(一般NISA)口座から移行する場合です。
(実際の流れとしては売却してから買付になるため、NISA口座だけで見れば年初一括だとは言え、実態として一括投資なのかは微妙な所ですが)

もともと投資していたものを移すだけなので、NISA口座で同じ商品を買いなおすだけなら特にリスクはありませんし、NISAに移してから1円以上でも上がれば特定口座のまま置いておくより得になるので、ほとんどの場合やった方が良いです。
(旧つみたてNISAも売却してしまった方が良いケースが結構あります)

ちなみに、新規入金で月30万円が可能だとしても特定口座からの移行で年初にNISA口座を埋めてしまって、新規入金は特定口座で行った方が良いケースもあります。
(特定口座の含み益(税金の先払いによるデメリットとNISAの非課税効果を早く受けられるメリットのどちらが大きいか)次第になります)

少なくとも、貯金がある人が今年から投資を始めた、という場合は(期待値上は)来年用のNISA資金は特定口座に積み立てておいた方が良いです。
(そして翌年、NISAは年始一括して、再来年の資金は特定に積み立て)

このように、(一部の例外を除いて)毎月の収入(から生まれる余剰資金)がある限り、年初一括を選ぶ理由はほとんどありません。

一般的な「一括投資 vs 分割投資」(すでにお金がある前提)とは違い、むしろ毎月積み立てこそ最速投資なのです。
(そもそもNISAの年初一括自体、一括投資ではなく毎年積立投資(毎年か毎月の違いでしかない)、という話もあります)

NISAという「枠」があるため、どうしてもそこだけで見てしまいがちですが、NISAを余す事なく使う(税金を1円でも多く減らす)のが目的ではなく、トータルの資産額が多くなった方が良いでしょうから、変な論争に惑わされず、冷静に全体を見た方が良いと思います。

NISAも資産の一部でしか無いってわけね

それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃‍♀️


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