60代からのNISA~特定からNISAへ移しても絶対に損はしない~

こんにちは〜🌤️おりおりです🙋‍♀️

投資の15年ルール

来年、2024年から新NISAが始まりますが、NISA自体、ふるさと納税などとは違って万人におすすめ出来るような制度ではありません。

NISAを始める前の注意点4選~見落としがちな問題~

60代以降など、高齢の方もその例外の一つと言われています。

その理由は、投資期間があまり長く取れないからです。

投資先が広く分散されたインデックスファンドであっても(さらにはカテゴリまで分散されたバランスファンドですら)短期での価額の上下は避けられず、高確率で利益を出すには長期投資が不可欠です。

一般的にその基準とされているのが15年です。

これは1950年からのS&P500のチャートで、どの時点をスタートとしても15年後には必ずプラスになるという結果に基づくもので、ウォール街のランダムウォーカーという名著で紹介されています。

NISA vs つみたてNISA、どちらが良いか?~徹底比較~

ですから、この15年を前提とすると、使う年齢が、60歳で投資をする場合は75歳、70歳で投資をする場合は85歳となるため、投資しない方が良いと言われることが多いです。

「過去は未来を保証しない」とは言うけど、70年以上の間も続いた法則だから信憑性は高いね

リスクとの兼ね合い

ですが、これも一概には言えないと思います。

なぜなら、必ずしも一括売却ではないからです(むしろ、少しずつ取り崩す方が多いでしょう)。

60歳に投資をしたとしても、75歳までに全てを使うわけではなく、一部はそれ以降にも持ち越すはずです。

そう考えると、先ほどの15年ルールを基準にすると、厳密には75歳以降で使う予定の分だけは60歳で投資をしても良い、逆に言うと、75歳までに使う分は現金のまま置いておくのが正解、ということになります。

ただし、これも考え方次第かと思います。

生活費など、減っては困る資金であれば投資期間15年は守った方が良い(というか、それでも絶対ではないため、投資自体しない方が良い)ですが、娯楽費などで増えたら嬉しいという資金であれば、ある程度リスクを負っても良いかも知れません。

例えば、公的年金(+企業年金など)だけで生活費は賄える状態で、退職金を運用する、といった場合です。
(ただし、余剰資金でも投資経験が無い人が一括投資をするのはおすすめ出来ません)

15年ルールの基となっているウォール街のランダムウォーカーで紹介されているデータで、投資期間が10年でも年平均リターンは -1.47%~19.61%(15年の場合は 4.21%~19.10%)ですから、

マイナスになる可能性はあるものの、その可能性は低く、(マイナスになったとしても)金額は小さい、という見方も出来ます。
(ただし、こちらのデータは米ドル基準のため、日本で生活する場合は為替リスクが加わり、少し変動が大きくなります)

そう考えると、10年後に使う予定の資金まで投資に回せることになるため幅が広がります。

また、60歳からの積み立て投資も、70歳から取り崩す、と考えるとアリなのかも知れません(60歳で投資した分は70歳で、61歳で投資した分は71歳で、という感じでそれぞれ10年確保できるため)。

ですので、60代からのNISAも(娯楽費など)ある程度リスクが取れる余剰資金であればアリと言えるでしょう。

NISAを使うことで(最大でも年360万円までしか出来ないから)、退職金を一括投資、みたいなハイリスクな投資にならないのも良いわね

もともと投資をしていた場合

もう一つ考え得るパターンとして、もともと投資をしていた場合があります。

従来のNISA(つみたてNISAまたは一般NISA)や特定口座で運用している現在60歳以上の人が、新NISAをやるべきか、です。

もちろん、現在も働いていて収入がある(一部を投資に回せる)人は、先ほどと同様、リスクが取れる余剰資金であれば新NISAで投資を継続するのが良いでしょう。

問題は、すでに引退していて取り崩しを開始している人が、現在保有している資産を新NISAに移すべきか、でしょう。

まず従来のNISAで運用していた場合ですが、これは(新NISAが始まり次第すぐに)新NISAに移すのが良いかと思います。

この場合、売却時に税金が掛かることもなく、(すぐに買い直せば)ほぼ売却時の単価=購入時の単価 になるはずなので、リスクがありません

積み立て中の場合、新NISAの生涯投資枠(1,800万円)とは別に従来のNISAの枠も保持できるため、残しておいた方が良いのですが、取り崩しに入っている場合は使わない枠ですし、

つみたてNISAでは20年(一般NISAなら5年)経過したものから自動的に順次、特定口座に移されていくのですが、その時に都度、新NISAに移すのも手間かと思います(忘れると機会損失になりますし)。

面倒な作業は若いうちに済ませておいて、分かりやすい形にしておいた方が良さそうね

特定からNISAへ移しても絶対に損はしない

ここで一番悩むのが、特定口座で運用していた場合でしょう。

こちらは、新NISAに移すためには(一旦含み益を利確して)税金を払う必要がある、というジレンマがあります。

新NISAに移すと、評価額が目減りしてしまうのです。

しかし実は、特定口座からNISAに移しても(移した後に減らない限り)損にはなりません。

例えば3,000万円(含み益1,000万円)の資産をそのまま特定口座で運用して3,600万円(含み益1,600万円)になった後に利確すると3,600 – 1,600 × 0.2 = 3,280万円ですが、

3,000万円の時点で利確して(3,000 – 1,000 × 0.2 = 2,800万円)、特定口座で買い直して運用した結果、同じく1.2倍になったら 2,800 × 1.2 = 3,360万円(含み益560万円)ですから、

これを再び利確すると 3,360 – 560 × 0.2 = 3,248万円 となります(32万円の損)。

ただしNISAの場合、後半の税金は掛かりませんから3,360万円です(80万円の得)。

これが最初の含み益が2,000万円だった場合でも、そのまま特定口座で運用した場合は3,080万円、特定口座での買い直しは3,016万円(64万円の損)、NISAでの買い直しは3,120万円(40万円の得)です。

Xを元本、Yを含み益、aをNISA買い直し後の増加率、税率を20%(0.2)とすると、

  • 特定口座でそのまま運用した場合
    X + ((X + Y) × a – X) × 0.8 = 0.8Xa + 0.8Ya + 0.2X
  • NISA口座で買い直した場合
    (X + Y × 0.8) × a = Xa + 0.8Ya
  • 上記の差分(後者 - 前者)
    0.2Xa – 0.2X = (a – 1) × 0.2X

X(元本)は必ず正の値ですから、a(NISA買い直し後の増加率)が1より大きい、つまりNISAで買い直した時と比べて売却時に1円でも上がれば絶対にお得になります。

さらに言うと、この差分にY(含み益)が無いということは、NISAで買い直す前の含み益がどんなに大きくても一切関係がないということです。

同じ特定口座で買い直した場合と比べると、買い直さない方が税金が後払いになる分、(本来払うはずの)税金分にも複利の力が掛かってお得になるのですが、それを考慮してもNISAで買い直す方が良いのです。
(特定口座以外に新NISAの原資(収入・貯金・旧NISA等)がある場合は、そちらを優先した方が良い)

あとはNISAで買い直して最終的に売却するまでの間に上がるかどうかですから、先ほどと同様にリスクとの兼ね合いになるのですが、損失は投資するかどうかの判断に比べて0.2掛け(税金分のみ)になる分、リスクは取りやすいと思います。

このように、理屈で考えた時に見えるものと(実際計算してみると)違う結果になることもあるので、シミュレーションしてみることも大事かと思います。

税金の支払いが発生する(評価額が目減りする)という理由でNISAへの移行を躊躇うと逆に損をするんだね

それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃‍♀️

資産形成の第一歩は証券口座開設から

NISAはSBI証券、iDeCoはマネックス証券がおススメです

住宅ローンの見直しはこちら

モゲチェック

 

応援クリックお願いします(にほんブログ村)

 にほんブログ村 投資ブログ 投資初心者へ  にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA