この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
セミリタイア前後のプラン
セミリタイア後からの税金をゼロにする方法、みたいなものをちらほら見かけます。
その内容はこのようなものです。
・NISA(1,800万円)が埋まるまで積み立てる
・特定口座に1,000万円くらい積み立てる
(ここでセミリタイア)
給与所得控除(年間55万円)の範囲内で仕事をしながら
・特定口座を取り崩す
・NISAを取り崩す
いかに膨れるとは言え、NISA(元本1,800万円)だけでは心もとない資産ですが、特定口座(約1,000万円)を追加できるとなると、それほど切り詰めなくても生活できそうです。
(NISAを埋めてから10年放置(積み立ても取り崩しもしない)、みたいなのは机上の空論だと思います)
例えば、毎月の積立金額が15万円、想定利回り(年率)が6%の場合、金融庁の資産運用シミュレーションによると、10年でNISAが埋まり約2,458万円に、次の5年で特定口座が約1,047万円になります。
その間にもNISAは膨らみ、高精度計算サイトの複利計算によると、約3,316万円になります(特定+NISAで約4,363万円)。
これだけあれば、4%ルールでも約175万円ありますから、これとは別に労働所得が55万円あれば年230万円(月19.2万円)で、確かに持ち家があればセミリタイアは達成可能に見えます。
そして、特定口座(約1,047万円)のうち利益は約147万円ですから、そのうち175万円を取り崩しても利益は 175 × 147 / 1047 = 約24.6万円と、基礎控除(所得税48万円、住民税43万円)の範囲に収まるため、非課税です。
(特定口座が非課税になる件の詳細については下記をご覧ください)
特定口座の売却益を非課税にする方法~節税は総合課税だけじゃない~
ちなみに、NISAから先に積み立てて、特定口座から先に取り崩すのは、(基礎控除を超えないように)特定口座の運用期間を短くして、その分(いくら利益が出ても非課税の)NISAの運用期間を長くするためで、
4%ルールはNISAと特定口座のそれぞれではなく、合算した金額を片方のみから取り崩す、でも問題ありません(特定口座は減っていきますが、その間にNISAは増えるため)。
15年でリタイア出来るとなると、夢があるわね
このプランの落とし穴
しかし、このプランには2点ほど落とし穴があります。
それは、インデックス投資(無分配のファンド)の利益は毎年安定しない、ということと、給与所得を毎年55万円に固定するのは無理がある、という事です。
(平均で利回り6%だとしても)例えば1年目に価額が-30%になって2年目は+50%みたいな感じになった場合、1年目は利益がマイナス(税金はゼロ)ですが、(余った控除は繰り越せないため)2年目は基礎控除を超えてしまう、みたいな事が起こり得ますし、
特定口座を(比較的安定した利益が出る)高配当株にしたとしても、(NISAのインデックスファンドと合算になるので)4%ルールを適用するのが非常に難しいです。
また、せっかくセミリタイア出来たのに、好きな仕事を好きな時に好きなだけやる、ではなく給与所得になる仕事限定で金額も縛る、というのも何か違う気がします。
これを解消するならやはり積み立て期間を伸ばすしかなく、毎月10万円を20年、だとNISA(15年)が約3,923万円、特定口座(5年)が約698万円なので安定度は増します。
(ちなみに毎月6万円を25年なら、NISAだけで約4,158万円になりますが、よほど若い年齢から始めないとFIREにならなそうです)
期間が長くなるとインフレが進んで、今の想定だとリタイアが厳しくなる可能性もあるね
切り札その1
これを解消するには2つの方法があります。
まず1つ目はiDeCoです。
このように、(NISAが終わってからではなく)iDeCoを並行して行うと非課税枠を効率的に増やせるのです(月10万円だとほぼ20年間、NISAとiDeCoだけに入れ続けられます)。
- NISAに月10万円 を15年、その後 iDeCoに月2.3万円 を5年 → 1,938万円
- NISAに月7.7万円 + iDeCoに月2.3万円 を20年 → 2,352万円
(最後の6ヶ月はiDeCoのみ)
iDeCoを併用すべき理由~NISAの1800万円が埋まらない場合も~
最初の例で言うと、月15万円の積み立てをNISA 12.7万円とiDeCo 2.3万円にする事でNISAが埋まるのが 10年 → 11年10ヶ月 (特定口座の積み立て期間が 5年 → 3年2ヶ月)になる上に、特定口座の積み立て金額も月15万円 → 12.7万円になり、比重が一気に下がります。
逆に言うとその分、資産を厚くすることもできます。
(所得控除があるので、積み立て金額も増やしやすいです)
例えば、単純に積み立てを月17.3万円にしてしまえば、NISAの約3,316万円と特定口座の約1,047万円に加えてiDeCoが約669万円のトータル5,062万円で、4%ルール+55万円で約257万円(月21.5万円)と、賃貸でも生活できるレベルになってきます。
ちなみに、iDeCoとNISAなら、NISAの方を先に取り崩した方が良いです。
(特定口座を入れると、積み立ては「NISA → 特定(iDeCoはずっと並行)」、取り崩しは「特定 → NISA → iDeCo」の順になります)
iDeCoは最後に受け取るのね
切り札その2
そして、もう1つの方法というのが、資産運用会社の設立です。
NISAが埋まった後、特定口座に入れるのではなく、マイクロ法人を立ち上げてそこに蓄財するのです(法人で特定口座は不可なので、一般口座になります)。
そうする事で、基礎控除どころか給与所得控除、さらには社会保険料や(賃貸に住んでいる場合は)家賃まで利益と相殺できるのです。
これなら、わざわざ働いて給与所得控除を埋めなくても良いですし、フルリタイアでの税金ゼロも可能になります(当然その分、必要な資産額は増えますが)。
しかも、この場合、(個人から見たら控除ですが)法人から見たら経費(役員報酬が個人の控除と同じ金額なだけ)なので、相場が悪い(もしくは積み立て途中で利益が少ない)間は欠損金(赤字)として10年間の繰り越しまで出来るのです。
さらに、格安で社会保険に加入ができ、配偶者が居る場合は扶養(国民年金の第3号被保険者)に入ることも出来ますし(払う保険料は上がらないのに世帯の年金受給額は増える)、
夫婦に年の差がある場合は加給年金まで貰えます(条件は厚生年金の加入期間20年以上で、金額は払った保険料に関わらず固定なので、良い所どりです)。
ここまで考えると、個人で国民年金を免除、国民健康保険を7割減免にするよりもお得かも知れません。
国民年金を免除にするとiDeCoを拠出できなくなるという欠点もあります(最後に取り崩す(利益が大きくなる)ため、リタイア後も最低金額だけ拠出して退職所得控除を増やす手が有効です)。
とは言え、こちらの方法は決して小さくない手間(または税理士費用など)が掛かるため、上級者向けとなりますので、通常は1つ目の方法(iDeCoを満額拠出しながら「NISA → 特定口座」の順で積み立てる)だけで良いかと思います。
やっぱりiDeCoとNISAの組み合わせが強いんだね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️