FIRE卒業について~FIREを失敗しないためには~

こんにちは〜🌤️おりおりです🙋‍♀️

FIRE卒業とは

最近、不労所得で生活する新たなライフスタイルとして注目されているFIREですが、これに関連して「FIRE卒業」というワードがトレンド入りしました。

そもそもFIREとは Financial Independence, Retire Early の略で、日本語にすると「経済的自立」と「早期リタイア」を意味します。

卒業と言うと聞こえは良いですが、(一部解釈の違いはあれど、おおむね)FIREを達成したものの、何らかの理由で維持出来なくなり、復職する事を「FIRE卒業」と呼んでいるようです(意味的には「FIRE断念」に近い)。

これによって、FIREを目指す事は正しいのか?等、物議を醸していますが、本当にそんな事がありえるのかについて考えてみたいと思います。

「FIRE卒業」で検索すると投資の失敗話など、ネガティブな記事が多いわね

FIRE卒業の可能性

結論から言うと、(一般人が想像するような)FIRE卒業はまず起こりえない、と思います。

特に、アルバイトは学生の時のみで社会人になってからは正社員1本、みたいな人だと、引退=会社を辞める(仕事ゼロに)、復職=正社員もしくは(雇って貰えずに)フルタイムのパートに戻る、みたいな状態を想像しがちです。

しかし、そもそもFIREというのは色んな種類があり、潤沢な資産でリッチな生活を行うFat(ファット)FIREや、支出を減らして少ない資産所得でやりくりするLean(リーン)FIREの他、

資産所得+副業で生活費を稼ぐSide(サイド)FIREや、Barista(バリスタ)FIREもあります(両者の違いは、副業が事業所得か給与所得かの違い)。

ですので、後者なら初めから仕事を辞めてなどおらず、ただ単に経済状況に応じて仕事量を調節しているに過ぎない、というお話になりますし、

前者だとしても会社員1本でFIRE達成となると、現実的に50代、良くて40代後半でしょうし、それ以前に達成するには、事業で大きく稼ぐか、極端な倹約家でもないと不可能ですので、

そのような人がフルタイム勤務での復職をせざるを得ないような状況になるのは考えにくいです。

労働もイチかゼロか、じゃないんだね

年間支出の25倍も要らない!?

一般的に、FIREする目安として4%ルール(資産を4%ずつ取り崩しても元本が枯渇する可能性は極めて低い)を基準にする事が多いです。

格言から学ぶ投資術~投資の鉄則~

つまり、年間の支出(生活費)の25倍の資産を作る事を目標(達成したらゴール)とします。

例えば、年間の支出が400万円の場合は1億円(分の資産)になります。

これだと、恐らく事業で大きく稼いだり、士業など一般よりもかなり高い給料でなければ、達成する頃には60歳近くになっている可能性が高いです。

そうなると健康寿命(70歳過ぎ)までには十数年しかなく、しかも途中からは年金も始まります。

投資と健康寿命~NISA改正による弊害!?~

ですので、単純に貯金だとしても年間支出の十数倍もあれば事足りますし、資産の取り崩しであればもっと少なくて済みます。
(どの程度資産が持つのかについては、こちらのモーニングスターの金融電卓で計算すると早いです)

そして、若いうちに引退出来るほど大きく稼げる人なら、それだけノウハウや資格がありますから、復職と言っても片手間で事足りるでしょうし、再度FIREする事も容易でしょう。

結局のところ、よくあるFIRE卒業のイメージ(豊かな生活から一転、貧しい生活になる)に当たるのは、宝くじや短期トレード、暗号資産(仮想通貨)など再現不可能な方法で稼いで(一攫千金で)FIREした人くらいだと思います。

こういう方法で作った資産だと維持するのも大変なんだね

暴落は長く続かない

FIREが維持出来なくなった(と考える)大きな要因として、価値の暴落があります。

上記の資産1億円(年間支出400万円)の例だと、昨年達成してFIREしたのに、今年の時価では7000万円になってしまった(30%減)、というパターンです。

この時、4%ルールだと年間支出を280万円に抑えないといけないが、不可能だから働こう、となるわけです。

しかし、暴落は長くは続かない、という事を忘れてはいけません。

実際、1年~2年(長くても3年程度)で終わるものがほとんどで、この間に資産の全てを使い切るわけではなく、逆に高値の時に換金する期間も必ず訪れます。

4%ルールというのは、こういった暴落期も織り込み済みなのです。

どのタイミングで暴落期があっても維持できる、というのが4%ルールですので、逆に言うと取り崩しを始めるタイミングもいつでも良いので、

何なら、たまたま一番良い時期に年間支出の25倍に一瞬だけ到達した、でもFIRE達成になる(その後の時価は気にしなくて良い)のです。

目減りすると焦ってしまうけど大丈夫なのね

日本で4%ルールは通用しない!?

とは言え、この4%ルール自体、アメリカに住んでいる(ドルで生活する)人が前提で、日本に住む(円で生活する)限り、為替リスクもあるため成立しない、という意見もあります。

これは確かにその通りで、為替リスク自体、円安・円高どちらに振れるかは半々(長い目で見るとトータルでは損得無し)なのですが、単純に振れ幅は大きくなる(株高・株安よりも、株高円安・株安円高の方が大きい)ため、

4%ルールのように、最悪のタイミング(取り崩し開始直後に暴落期スタート(さらに円高も重なる))になっても維持できる、という基準では不利になります。

順序リスクとは~4%ルールはなぜ4%なのか~

そういう意味ではアメリカに住んでいる人の4%ルールのように、85%以上の確率で60年間は資産が尽きない、とは行かないのでしょうが、

そもそも先ほど述べたように、そんなに持たせなくても途中で年金も始まりますし、健康寿命も迎える(その後は一般的に生活費は減る)でしょう。

それでもなお不安だ、という人は株などとは別に現金(貯金)も持っておくと良いかと思います。

これで、暴落期は現金でやりくりしつつ、高騰したら取り崩しながら生活(加えて、多めに売却して使った貯金も戻して、次の暴落に備える)、みたいにすれば波はある程度抑えられるでしょう。

4%ルールはあくまでドルベースのお話なのね

FIREに向けて

ですので、盤石を期すなら、年間支出の25倍の株(投信)に加えて3~5年分の現金(貯金)、という事になるのですが、これでもなお完全に不安を拭えるわけではありません。

それは、将来の400万円は今の400万円と同じ価値とは限らないからです。

昨今の物価高を見ると、収入の安定=生活の安定とは限らない、というのは想像に難くないでしょう。

基本的に株や債券ではインフレリスクは回避出来る(貨幣価値が落ちればそれだけ資産の価格は上がる)と言われていますが、いわゆる悪いインフレ(スタグフレーション)ではそうとも限らないです。

さらに言えば、革命・戦争・国の破綻、何があるか分からないのが世の中で、不安を言い出せばキリが無いです。

結局、100%の安心を求めていたら、いつまで経ってもFIREは達成出来ないので、どこかで妥協が必要になります。

安心を求めて資産を築き続けて、気が付いたら寿命を迎える、なんて事になったら笑えません。

どんなに資産があろうが100%にはならず、やはりいつ何時でも100%生活を支えてくれるのは「働いて稼ぐこと」です。

そう考えると、資産所得のみでの生活は、ある程度(90%や95%)の確率で維持できたら十分、と割り切る事が肝要なのかも知れません。

ある意味、FIREに一番必要なのは、この割り切りなのかもね

それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃‍♀️

資産形成の第一歩は証券口座開設から

NISAはSBI証券、iDeCoはマネックス証券がおススメです

住宅ローンの見直しはこちら

モゲチェック

 

応援クリックお願いします(にほんブログ村)

 にほんブログ村 投資ブログ 投資初心者へ  にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA