オルカン vs S&P500~徹底比較~

こんにちは〜🌤️おりおりです🙋‍♀️

それぞれの利点

長期でインデックス投資をするにあたって、オルカン(全世界株式 /オール・カントリー)とS&P500(米国株式)のどちらが良いのか、というのはもはや永遠のテーマと言ってもいいでしょう。

色んなブログやYouTubeを見ても、どちらを推す意見も多く、迷う人も多いかと思います。

しかし、結論から言うと、多分に漏れず「どちらでも良い」ということになります。

その理由は、一長一短というよりは団栗の背比べに近いかも知れません。

しかし、それではつまらないので、あえてその差を深く掘り下げてみましょう。

それぞれの利点はこんな感じでしょうか。

オルカン(全世界株)

・世界に投資しているという安心感

・今後は米国株を上回る可能性(バンガード社の予測など)

・アメリカが落ちたり他の国が台頭した時は比率が変わる

(投資対象を変える必要が無い、変えるタイミングを計る必要が無い)

 

S&P500(米国株)

・世界の中心はアメリカ(どのみちアメリカが落ちたら他も落ちる)

・過去のリターンでは全世界株を上回る

・現在オルカンも60%が米国株である

(今後もしアメリカが落ちたり他の国が台頭した時は投資対象を変更すれば良い)

相反するものばかりで、見方によっては長所でもあり短所でもある、といった感じだね

イメージの違い

まず1つ目はオルカン(全世界株式)とS&P500(米国株式)のイメージの違いです。

オルカンと言えば、何と言っても世界に投資している、これ1つ買っておけば間違いない、という安心感でしょう。

米国だけでは不安、でも米国の伸びも取りたい、そんな要望を叶えてくれる存在です。

また、最近の日経平均の好調もそうですが、比率は低い(この場合、国内株式は約5.5%)とは言え、米国以外のどこが伸びても恩恵がある、というのも良い所です。

さらに、信託報酬が安い(eMAXIS Slim の場合、S&P500の 0.09372% に対してオルカンは 0.05775%)というのもあります。

これに対して、S&P500と言えば、指数の強み・アメリカの強みでしょう。

指数の算出開始日(オルカンの指数であるMSCI ACWIが1987年12月なのに対して、S&P500はなんと1957年3月)もさることながら、知名度も違います。
(逆にオルカンはファンドこそ有名あれど、MSCI ACWI指数まで知っている人の方が稀かも知れません)

また、GAFAMNT(最近は「マグニフィセント・セブン」とも呼ばれます)を始めとする、世界の名だたる企業が全て米国企業であることからも分かるように、

S&P500よりもGAFAMNT!?~年利10%超えを目指す~

今後も米国企業が世界を牽引していく可能性が高く、もちろんオルカンでもその恩恵を受けられますが、米国の伸びを余すことなく享受できる、それがS&P500です。

どちらを取るか、悩ましいわね

過去と未来のリターン

過去のリターンについては、こちらの記事のチャートを見ても分かる通り、ほぼどの期間を切り取ってもオルカンよりS&P500の方が良い、という結果になっています。

NASDAQ100は全期間で最強なのに買ってはいけない理由~数字で解説、データ公開あり~

注目すべきは、最も暴落のダメージを受けた最悪の時期(暴落前の最高値(2000年8月))を開始としても、オルカンとS&P500の値動きはほぼ変わらない、という点です。

つまり、イメージと異なり、オルカンはS&P500と比べて暴落耐性があるわけではなく、先ほどの「どのみちアメリカが落ちたら他も落ちる」を体現した結果となっています。

ただし、これはあくまで今までの話であって、これからも同じとは限りません。

バンガード社の今後10年間のリターン予測(見通し)については、以前も紹介しましたが、米国株よりもそれ以外(全世界株式・先進国株式・新興国株式)の方が高いリターンを予想しています。

米国株ブームの終わり~これからは全世界株が有利?~

さらに、ここ1年で米国株にとっては不利な方向に下方修正されています。

株式年率リターン
(2024年2月)
年率リターン
(2023年2月)
米国株3.7%~5.7%4.4%~6.4%
全世界株式(米国を除く)6.9%~8.9%6.7%~8.7%
先進国株式(米国を除く)6.9%~8.9%6.5%~8.5%
新興国株式6.1%~8.1%6.3%~8.3%
米国バリュー株4.3%~6.3%4.5%~6.5%
米国グロース株0.9%~2.9%2.4%~4.4%
米国大型株3.7%~5.7%4.3%~6.3%
米国小型株4.3%~6.3%4.7%~6.7%
米国REIT4.1%~6.1%4.6%~6.6%
Our investment and economic outlook, February 2024 | Vanguard     
Our investment and economic outlook, February 2023 | Vanguard より抜粋

しかし、この予想の中央値(米国株が4.7%、先進国株式(米国を除く)が7.9%、新興国株式が7.1%)だったとした場合でも、オルカンの比率はおよそ米国株が約60%、先進国株式(米国を除く)が約30%、新興国株式が約10%ですから、

4.7 × 0.6 + 7.9 × 0.3 + 7.1 × 0.1 = 5.9% と、上記の全世界株式(米国を除く)の7.9%と比べると寂しい数字になります。

ですが、米国株の4.7%よりは高いですからオルカン派には大きな追い風となるでしょう。

とは言え、1年で0.9%も差が開いた(2.3% → 3.2%)、ということは逆に動いたら3~4年後には逆転している、という可能性も十分あるね

オルカンの米国比率について

上にもありますが現状、オルカンの約60%が米国株で、これについても賛否両論あります。

米国比率が高すぎて分散としては不十分、全世界と言うには中途半端、という意見もありますし、現在は米国が強いからこの配分になっているだけであって、もし今後衰退するようなことになれば、それに追従して比率も下がるから問題ない、という意見もあります。

実際問題、一括投資の(追加投資しなかった)場合、アメリカが落ちたらオルカンも約6割のダメージを受けることになりますが、実際はほとんどの人が積み立て投資をしていて、

落ちた後、もしくは落ちている途中の米国比率が下がっている状態でも買うはずです。

これに対して、どうせ今60%買うなら100%買って最大リターンを狙いつつ、もしアメリカが落ちたら(その後の新規投資先は)その時に考えたら良い、という意見もあります。
(そのタイミングが難しいから最初からオルカンの方が良い、という考えもあります)

また、この米国が約60%というのも、GDPでは世界全体に占める割合は約25%であることを考えると高すぎる割合で、これはすでに米国の将来性を見込んだ価格になっているからで、高く評価されすぎ(割高)、という見方もあります。

しかし、そのオルカンもMSCI ACWI指数の組み入れ基準が(S&P500と比べると)不明確、という懸念もあります。

つい先月も、中国株66銘柄を除外、というニュースがありましたが、そうなるとこの指数に連動するオルカンは保有している対象の株を売却することになり、これが損切り(落ちてから売却)になっていて、

逆に入れ替えで追加される銘柄は高値掴み(すでにある程度上がっているので)になるのではないか、という意見もあります。

国によって条件が違う以上、S&P500(時価総額・浮動株比率・連続黒字)のようなシンプルかつ明確な数字だけでなく、投資適格性を判断するために様々な条件が加わるのは避けられないのでしょうが、若干アクティブ要素が入ってしまっているのが気になる所です。
(プラスに作用する可能性もあるので、手数料さえ安ければ問題ないのかも知れませんが)

いずれにせよ、オルカン(全世界株式)もS&P500(米国株式)も、どちらも正解ですから、これまでの内容も含めて自分が納得する方を選べば良いかと思います。

なぜそれを選んでいるのか、根拠があると手放しにくくなるわね

それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃‍♀️

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