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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
eMAXISオルカンとSP500は売られたのか
国内・海外問わず、株式(に投資するファンド)は今年の7月10日ころに最高値を付けた後、なかなか激しい下落を経験しました。
そこでトレンド入りしたのが「NISA損切り」というワードです。
確かに、今年は新NISA制度がスタートし、これを期に投資を始めた人や、これまで(つみたてNISAで)少額しか投資していなかった人が金額を増やしたパターンも多いでしょうから、その矢先にこの下落だと、耐えきれずに売った人も多いのでは、と想像もできます。
でも、言ってる(煽ってる)だけで実際は売ってないんじゃないの?本当の所はどうなの?それが今回の話題です。
ずばり、結論から言うとこの通りです。
下落が始まったのと同時に見事に売られている(少なくともトータルの「購入額-売却額」は大幅にマイナスになっている)のが分かります。
また、1月上旬に(貯金があった人が新NISA開始と同時に一括購入で?)上がっている所を見ても、想像に近いものになっていると思います。
4月中旬や6月頭近辺のわずかな下落でも割と(定額積み立て勢の分を帳消しにするくらい)売られているのは想像以上ね
前日比資産額(推定)の求め方
ちなみに、先ほどのグラフの出し方はこんな感じです。
(本題から逸れるため、興味が無い方は次まで飛ばして下さい)
まず、日々のデータとして公開されているのは純資産総額と基準価額です。
純資産総額
『純資産総額』はファンドの大きさです。 たとえば、10人の投資家が10万円ずつ投資したとします(1万口あたり1万円のファンドを10口購入)。そのときの合計100万円が、『純資産総額』です。そして、そのお金でファンドマネージャーが株を買い、その株が120万円に値上がりしたとします。このときの純資産総額は、120万円になります。
基準価額
『基準価額』はファンドの値段で、純資産総額を口数で割ったものです。上記の例で最初の純資産総額は100万円ですから、口数の100口(10口×10人分)で割ると基準価額は1万円になります。それが120万円になると、それを100口で割って基準価額は1万2,000円となります。 ファンドの中身の株価や債券価格が毎日変わるため、純資産総額も基準価額も、毎日変わります(土・日・祝日を除く)。『基準価額』は、株式でいう株価のようなものです。
毎日変わる「純資産総額」と「基準価額」とは?|投資信託|ふやす・そなえる|北陸銀行
その推移は下記のように公式サイトからグラフで見ることも出来ますが、これでは買われているか売られているか(どちらが多いか)は分かりません。
純資産総額自体、売買だけではなく株価(基準価額)変動の影響も受けるからです。
(下記の矢印のように、ぱっと見だと下落時の方が買われている(基準価額の下落より純資産総額の下落の方が小さい)ようにすら見えます)
そこで、上の説明(基準価額=純資産総額 / 口数)から逆算(口数=純資産総額 / 基準価額)したものの前日比をグラフ化しても思ったような感じになりません(下記の左側)。
おそらく、基準価額と純資産総額を求めるタイミングがズレているのだと思います。
(ちなみに、1日前後させて計算してみてもダメでした)
そこで、視点を変えて、もし売買が一切なかった場合の純資産総額(開始時点の純資産総額 × 各時点の基準価額 / 開始時点の基準価額)を求めて(推定純資産総額)、それと実際の純資産総額との差異(売買の累計金額になるはず)の前日比をグラフ化してみました(右側)。
これでもまだバラつきが大きいため、5日(営業日)で移動平均を取ったものが最初のグラフになります。
開始時点からの累計になるから、計算するタイミングによる誤差は少なくなりそうだね
コロナショックでは意外と売られていない
では、以前の下落と比べてどうでしょうか。
最近で言うと、2020年上旬のコロナショックが記憶に新しく、eMAXIS SlimのオルカンとS&P500も(設定日は2018年の10月と7月なので)これを経験しています。
ですので、先ほどと同じ約1年間で、同じような位置に暴落が来るように、2019年6月~2020年6月で切り取るとこうなります。
先ほど(2023/11~)のグラフと比べると、基準価額の下落の割にはあまり売られていない(マイナスの幅も期間も少ない)ことが分かります。
下落幅はさることながら、2年近く前の設定来で最安値を記録(今回の下落は半年前の価格に戻っただけ)、と考えると精神的なショックは今回の比ではなかったと思うのですが、
(公式サイトのグラフからもインパクトの大きさが分かります)
それでも大多数による損切りが行われなかった、ということは今より下落耐性がある(握力が強い)人が多かったのかも知れません。
今ほど投資が広まっていない(受動的に情報に触れる機会がない)から、投資している=しっかり調べてリスクも理解している、とも言えそうだね
他のファンドはどうか
ここまでは、人気ランキングで不動の1位と2位のファンド(eMAXIS SlimのオルカンとS&P500)の話でしたが、
それ以外にも、常にランキングの上位に食い込み、一定数の人気があるファンドはありますから、これらも見てみましょう。
まずは、NISAで買えてオルカンやS&P500よりもハイリターンが見込める、リスク許容度が高い人にはぴったりのFANG+(iFreeNEXT FANG+インデックス)とノム半こと野村半導体(野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資))です。
結果は、eMAXIS SlimのオルカンとS&P500以上にひどい状態のようです。
(ハイリスクなのは分かって買っているはず、かつ大底でも1年前どころか年初来でもプラスなのですが)
何なら、このあたりのファンドを買う人であれば、下がった時に売るのではなくむしろ買い向かって欲しい所です。
(下落が来なかった時の機会損失を考えると、資金を取っておくのは非推奨ですが)
ついでに言うと、売却自体が問題なのではなく、下落したからという理由がNGで、お金が必要になったからであれば(それがたまたま下落と被ったとしても)理論的にはOKです。
NISAは少額売却しても問題なし~お金が必要になった時~本当の所は分かりませんが、過去の成績を見て手放しでリスク許容度以上に買ってしまっていた人が多かったのかも知れません。
ちなみに、これらに負けず劣らず(年初来マイナスなので「失った期間」という意味ではそれ以上の)ダメージを受けた国内株式は意外と健闘しており、投資慣れしている人が多かったと想像できます。
今回の検証は推定である上に「買い」と「売り」が合わさっているため、実際とは少し違うかも知れませんが、仮にこの通り、あるいはそれ以上に売られていたとしても心配には及びません。
今回の下落で売ってないのであれば、これだけ売っている人が居る中で売らなかった自分は偉い、となりますし、
もし売っていたとしても、他にもこれだけ居るんだから仕方が無いと捉えることが出来て、そもそもそんな状態でここにたどり着いている(情報を集めようとしている)こと自体、素晴らしいことです。
知識も大事ですが、経験はもっと大事ですから、これを糧に継続していきましょう。
下落してもいつかは必ず戻る、というのも体験して始めて実感できるわね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️