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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
新NISAは諸刃の剣!?
2024年から始まる新NISA、良制度であることに間違いは無いのですが、落とし穴があります。
結論から言うと、この3つです。
- 年間投資枠が大きすぎる
- 購入できる商品の種類が多すぎる
- 売却時の投資枠復活がある
そして、1つでこれら全てを解決できる解決策はこれです。
- つみたて投資枠(月10万円まで)だけを使う(成長投資枠は使わない)
どれも、これまでのNISA制度(一般NISA・つみたてNISA)と比べて拡充されたということでメリットとして挙げられる要素ですが、これが使い方次第では諸刃の剣になるのです。
特に、つみたてNISAは、これらの制限が強かったがゆえに、投資初心者にとってはある意味、これをやっておけば大きな間違いは無い、という入門用の制度になっていました。
(一般NISAは長期投資に使うにはハードルが高く、つみたてNISAが浸透した後は薦める人も少なくなっていました)
それが、NISA拡充によって自由度が増した結果、投資初心者にとっては使い方次第で大けがをする、(自分での判断を求められる)難しい制度になる、という見方も出来ます。
それでは、この3点について1つずつ見ていきましょう。
ハサミが鋭いカッターや包丁になったようなイメージだね
年間投資枠が大きすぎる
まず1点目は年間投資枠が一気に大きくなりすぎる、ということです。
つみたてNISAでは年間40万円(一般NISAでも年間120万円)が限度だったのですが、新NISAでは最大年間360万円にまで膨れます。
ひと月ごとの投資額としては、つみたてNISAが33,333円だったのが、新NISAでは30万円にもなるのです。
一般的な収入であっても、月3.3万円であれば節約などで捻出可能な範囲かと思いますが、30万円となるとかなり無理をしないと不可能でしょう。
貯金があった場合でも、切り崩して補填などしていると、いつかは枯渇するため、長期投資計画に入れるのは無理があります。
貯金用の銀行口座から自動積み立て設定などをしていると、いつの間にか生活防衛資金まで(新NISAに)投資を行っている、という事態にもなりかねないため、あくまで積み立ては月々の収入(-支出)の範囲内で行うべきでしょう。
(貯金を投資に移す場合、月々の積み立てとは別で分散投資をした方が良いでしょう)
また、ややこしくなりそうなのが、この月30万円(年間360万円)も、つみたて投資枠10万円(年間120万円)と成長投資枠20万円(年間240万円)に分かれていることです。
実際にどういう設定が可能なのかは、各証券会社で新NISAの設定が可能になる(2023年の夏~秋ごろ?)まで分かりませんが、現行の特定口座とつみたてNISAのように、
同じ商品でも別で積み立て設定をしないといけないとなると、視認性の面からも若干分かりづらくなりそうです。
無理をせず設定も簡単に、と考えると、つみたて投資枠(月10万円)しか使わない、と決めてしまうのも効果的かと思います。
積み立て設定はあくまで月々の収入の中から捻出可能な範囲でやるのね
購入できる商品の種類が多すぎる
こちらに関しては、実際に新NISAで購入できる商品はまだ公開されていませんが、制度の意図から考えると、つみたて投資枠(年間120万円)はつみたてNISA、成長投資枠(年間240万円)は一般NISAを踏襲したものになると言われています。
つみたてNISAに関しては、以前にもお話しましたが、投資出来る商品がほぼ投資信託のみで、さらにその商品もかなり厳選されています(長期投資に不適格なものは金融庁が排除している)。
つみたてNISAが損をしない理由4選~投資は腹落ちした状態で~
しかし、一般NISAは基本の(ロールオーバーしなければ)非課税保有期間が5年であることから、短期投資も出来るように(個別株など)値動きが激しいものも含め、かなりの種類の商品が購入可能です。
それがそのまま長期(というか無期限)保有が可能な新NISAに適用されるというのも考え物ですが、このためにわざわざ成長投資枠にだけ非課税保有期間を設けるのも制度が煩雑になりますし、
そこは利用者の裁量に任せる、ということで(緩い分には不満も出ないでしょうし)設定しているのでしょう。
レバレッジ商品(レバナスなど)については、金融庁も注意喚起しているため、新NISAでは(成長投資枠も含めて)購入不可になるかも知れませんが、問題は手数料が高いアクティブファンドです。
つみたてNISAで購入できるアクティブファンドはひふみ投信やセゾン投信など、歴史が長く信頼性が高いごく一部のみだったため、つみたて投資枠も同様になると思われますが、成長投資枠については、様々なアクティブファンドが購入できると思われます。
こうなると、新NISA制度の開始に合わせて、便乗して数々のアクティブファンドのCMが打ち出されることが容易に想像できます。
アクティブファンドの存在意義については否定しませんし、(数は少ないものの)インデックスファンドより良い成績を出しているものもあります。
しかし、手数料を考えるとどうしても不利になってしまうのがアクティブファンドですし、このCMの広告費はどこから出ているのか?など冷静に考えて判断した方が良さそうです。
初めから(買えないため)迷わずに済むように、つみたて投資枠(月10万円)しか使わない、と決めてしまうのも良いかも知れません。
NISAで買えない不動産クラウドファンディングですら、つみたてNISAの後はこれ、みたいな感じで投資ブームに乗っているからね
売却時の投資枠復活がある
最後は新NISAの目玉の一つである非課税枠の再利用です。
(現在の税制改正大綱にて)新NISAでは、保有資産を売却した場合、生涯投資枠が(簿価残高=購入時の買値で)復活する、となっています。
つみたてNISAでは一度消費した非課税投資枠は、購入した金融商品を売却しても復活しませんでした。
Q15:つみたてNISA勘定で購入した金融商品(ETF・株式投資信託)を売却した場合、売却した分の金額で、再度、別の金融商品を購入することはできますか?(一度消費した非課税投資枠は、購入した金融商品を売却すれば復活するのでしょうか?)
つみたてNISA勘定の利用限度額(非課税投資枠)は一人年間40万円とされており、ある年にNISA口座で40万円分のETF・株式投資信託を購入した場合、購入した金融商品を売却しても、その年は、NISA口座で再度購入することはできません(一度消費した非課税投資枠は、購入した金融商品を売却しても復活しません。)。
つみたてNISA Q&A : 金融庁
ただし、翌年の1月以降であれば、新たな非課税投資枠により、40万円までETFや株式投資信託の買付けができます。
翌年には買付が出来る、とありますが、従来のNISAでは年ごとに新たな枠が設定されるようになっているため、過去のものとは別枠です。
(つみたてNISAで売却しなければ今年と翌年で80万円の枠があるが、売却すると翌年の40万円の枠しかない)
年ごとに投資限度額があるのは新NISAでも同じなのですが、この限度額がかなり多いので、一般的な使用において売却がネックになる事は無いでしょう。
(月10万円ずつ積み立てている人が、年末に全部売却したとしても、翌年も月10万円の積み立ては継続しつつ、売却分(120万円)を成長投資枠で一括購入、なんてことも可能)
新NISAでは、売却しても(制度上は)損をすることが無くなり、ある意味、売却に対する抑止力が失われるとも言えるわけで、ここでも利用者の裁量が求められることになります。
(優秀なインデックスファンド同士で期間を置かなければ)乗り換え自体で大きな失敗をすることはないと思いますが、売却癖が付くという観点から、投資初心者にはあまりおすすめできません。
(成長投資枠で)売却分を買い戻すという使い方を阻止する(売却する気を起きさせない)、という意味でも、つみたて投資枠(月10万円)しか使わない、と決めてしまうのもアリですね。
新NISAでつみたて投資枠しか使わなければ、単純に「つみたてNISAの上位互換」になるわけね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️