こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
メガ10インデックス登場から1カ月が経過
2025年11月4日に、「ニッセイ・S米国グロース株式メガ10インデックスファンド<購入・換金手数料なし>」 (愛称:メガ10)が登場し、ちょうど1カ月が経過しました。
このファンドの魅力は何と言っても、FANG+なみのパフォーマンスでありながら、FANG+はおろか、リターンではFANG+に劣るとされる後発の低コストファンド(一歩先いく・Zテック20など)よりも信託報酬が安い、という点です。
また、FANG+(Meta、Apple、Amazon、Netflix、Alphabet、Microsoftの6銘柄が、原則として指数から除外されないルール)とは違い、固定銘柄が無いのも、長期で保有するにはメリットに感じる人もいると思います。
もちろん、(成長投資枠のみですが)NISAで買うこともできます。
| 商品名 | 委託会社名 | 信託報酬 (目論見書) | 合計コスト (運用報告書) | 設定日 | NISA ※1 |
|---|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) | 三菱UFJアセット マネジメント | 0.0814% | 0.097% | 2018.07.03 | ◎ |
| eMAXIS Slim 全世界株式 (オール・カントリー) | 三菱UFJアセット マネジメント | 0.05775% | 0.094% | 2018.10.31 | ◎ |
| ニッセイNASDAQ100 インデックスファンド <購入・換金手数料なし> | ニッセイアセット マネジメント | 0.2035% | 0.210% | 2023.03.31 | ○ |
| iFreeNEXT FANG+ インデックス | 大和アセット マネジメント | 0.7755% | 0.796% | 2018.01.31 | ◎ |
| 一歩先いく US テック・ トップ20インデックス | 大和アセット マネジメント | 0.495% | 0.560% | 2024.03.13 | ○ |
| iFreePlus 世界トレンド・ テクノロジー株 (Zテック20) | 大和アセット マネジメント | 0.495% | - | 2024.12.11 | ○ |
| ニッセイ・S米国 グロース株式メガ10 インデックスファンド <購入・換金手数料なし> | ニッセイアセット マネジメント | 0.385% | - | 2025.11.04 | ○ |
※1 ◎:つみたて投資枠・成長投資枠とも対象 ○:成長投資枠のみ対象 -:NISA対象外

しかし、こちらはあくまでバックテスト(過去にこのファンドが「もし仮にあったとしたら」こんな成績になっていたはず)ですから、実際はどうなのか、答え合わせをしてみましょう。
メガ10インデックスの成績

| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | ニッセイNASDAQ100インデックスファンド | iFreeNEXT FANG+インデックス | ニッセイ・S米国グロース株式メガ10インデックスファンド |
|---|---|---|---|---|
| 100.97 | 100.92 | 98.63 | 98.45 | 103.96 |
1か月という短い期間ではあるものの、FANG+とは結構な差が付いています。
FANG+との構成銘柄比較
これは、FANG+とメガ10インデックスとでは、構成銘柄が違うからです。
| エヌビディア |
| マイクロソフト |
| アルファベット |
| アマゾン・ドット・コム |
| メタ・プラットフォームズ |
| ブロードコム |
| テスラ |
| イーライリリー |
| ビザ |
| マスターカード |
(ファンドレポート「米国の時代を代表する超大型グロース企業10社への投資魅力」 より)
| エヌビディア |
| マイクロソフト(※) |
| アルファベット(※) |
| アマゾン・ドット・コム(※) |
| メタ・プラットフォームズ(※) |
| ブロードコム |
| アップル(※) |
| ネットフリックス(※) |
| クラウドストライク |
| サービスナウ |
(月次レポート(2025年11月13日) より)
実際の順番ではなく、分かりやすいように(共通しているものを上に)並び変えていますが、どちらも均等加重(等ウエイト)の10銘柄(全て10%になるように定期的にリバランスされ、その後の価格変動で若干変わるだけ)なのであまり気にしなくて良いと思います。
上記の表(赤字の部分)を見ると、10銘柄中4銘柄(40%)も違うことが分かります。
もちろん、これは現時点の話で、今後の銘柄入れ替えで同じ内容になる可能性はありますが、逆にもっと乖離する可能性もあります。
メガ10インデックスの人気


| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | iFreeNEXT NASDAQ100インデックス | ニッセイNASDAQ100インデックスファンド | iFreeNEXT FANG+インデックス | ニッセイ・S米国グロース株式メガ10インデックスファンド | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 純資産総額 | 95,373.44 | 85,771.29 | 2,409.85 | 4,041.01 | 9,958.36 | 123.03 |
| 口数 | 24,464.77 | 26,225.74 | 511.53 | 1,718.12 | 1,140.84 | 118.35 |
こちらも、まだ1か月なので評価は難しいですが、少なくとも現時点ではかなり人気がありそうです。
もしかしたら、後発で信託報酬が安いニセナス(ニッセイNASDAQ100インデックスファンド)が大ナス(iFreeNEXT NASDAQ100インデックス)を追い抜いたように、
メガ10(ニッセイ・S米国グロース株式メガ10インデックスファンド)がFANG+(iFreeNEXT FANG+インデックス)を追い抜く日が来るかも知れません(奇しくも、運用(委託)会社と、つみたて投資枠の対象・非対象まで同じですし)。
ただし、ニセナスと大ナスの中身(構成銘柄)は全く同じですが、メガ10とFANG+は前述のとおりかなり異なるため、好みは分かれそうです。
つみたて投資枠でFANG+、成長投資枠でメガ10、なんて人も増えそうね
メガ10インデックスのデメリット
しかし、そんなメガ10にもデメリットはあります。
詳細な銘柄選定基準が不明
ファンドの特色
米国の株式等に投資することによりSolactive US Growth Mega 10 Select インデックス(配当込み、円換算ベース)の動きに連動する投資成果をめざします。Solactive US Growth Mega 10 Select インデックスとは
主に米国市場に上場するグロース(成長)株のうち、原則として時価総額上位10銘柄※を選定し、等金額で投資する、Solactive社提供の株価指数です。年4回(3・6・9・12月)、構成銘柄を見直し、等金額となるよう構成比率の調整(リバランス)を行います。
※スピンオフ(分離・独立)等の理由から、構成銘柄が10銘柄にならない場合があります。<Solactive社とは>
ニッセイ・S米国グロース株式メガ10インデックスファンド<購入・換金手数料なし> 交付目論見書(2025.11.04)
2007年に設立された、グローバルに事業を展開するドイツの指数プロバイダーです。同社が提供する指数は、世界のさまざまなETFやインデックス商品等で幅広く採用されています。
このように、「Solactive US Growth Mega 10 Select インデックス」に連動する、となっていますが、この指数自体が新しいもので(算出開始日は2025年10月15日)、(少なくとも無料で閲覧できる限りは)詳しい情報はあまり出ていません。
先ほどの表で、アップルが入っておらず、ビザやマスターが入っている件も、この「グロース(成長)株」に前者が該当せず、後者が該当するということなのでしょうが、かなり違和感を感じます。
2025年12月3日現在、時価総額はアップル(AAPL)が約4,183億ドル(2位)、マスターカード(MA)が約485億ドル(18位)と10倍近くも違うのですが、果たしてそれを覆すだけの成長率なのか謎です。
(成長率だけで見るなら、時価総額がもっと低い企業でこれ以上のものがあるはずです)
FANG+指数との違い
マイナーな指数なのは、FANG+も同じなのですが、メガ10と違うのは8年余りにもおよぶ実際の運用実績があることです。
(指数の算出開始日が2017年9月26日、ファンドの設定日も2018年1月31日)
さらに、固定銘柄(FAANMGの6銘柄)があるのが特徴で、他の4銘柄もちゃんと指標(とその割合)が公開されています。
銘柄選定⽅法(新)
■ 原則として「FAANMG」6銘柄を組み⼊れる
■ 銘柄数:10銘柄
■「FAANMG」以外の4銘柄は、
・時価総額(35%)
・1⽇平均売買⾼(35%)
・直近12カ⽉株価売上⾼倍率(15%)
・直近12カ⽉売上⾼成⻑率(15%)の4指標を括弧内の⽐率で加重平均してランキング化し、その上位4銘柄を指数構成銘柄とする
■「FAANMG」以外の4銘柄は次の⼊れ替えタイミングで上位10位以内のランクであれば⼊れ替え対象とならない
指数算出⽅法変更のお知らせ | 大和アセットマネジメント株式会社
また、実際に運用されているため、過去の運用報告書から、その時の組入銘柄が分かります。
ちなみに、前回のFANG+銘柄入れ替えの時にも取り上げていますので、興味がある方はこちらもご覧ください。
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【朗報?】FANG+銘柄入れ替えについて~つみたて枠最強はさらなる進化を遂げるのか~
続きを見る
固定銘柄が無いのが逆に仇となる!?
ですが、運用実績が無いのは後発である以上どうしようもありませんし、これから徐々に解消していくでしょう。
しかし、銘柄選定の不安は残り続けます。
極端な話、時価総額でトップ20にも入らない企業で、(メガ10の比率は不明ですが)たとえば上記の「直近12カ⽉株価売上⾼倍率(15%)」と「直近12カ⽉売上⾼成⻑率(15%)」でずば抜けた10社が現れたとしたら、
構成銘柄のすべてが時価総額20位以下、というとてつもなくリスクが高いファンドになってしまいます。
その点、FANG+は10銘柄中6銘柄(60%)が固定ですから、そうなる可能性は低いです。
(仮に4銘柄全てが中小型株になったとしても、全体の40%だけ)
もちろん、これは固定の6銘柄(FAANMG)がこの先も安泰だったら、という前提で、この牙城が崩れることがFANG+の一番のリスクと言っても良いでしょう。
仮に固定銘柄がオワコンになっても、ルールが変わらない限り除外されないからね
メガ10とFANG+、どちらがおススメか
というわけで、このメガ10は、均等加重(等ウエイト)の10銘柄という点、またバックテストの結果においても、FANG+によく似ているのですが、中身はかなり違います。
とは言え、S&P500やNASDAQ100とはかけ離れており(代わりにはならない)、FANG+との二者択一であることに変わりはなさそうです。
では、どちらの方が良いのか、ですが、(少なくとも現時点では)自分の好み次第、となってしまいます。
ですが、確実に分かっているメリット・デメリットとしては、メガ10の方が信託報酬が安い(FANG+の0.7755%に対して、メガ10は0.385%)、FANG+はつみたて投資枠の対象、
というものがあるためこちらで選んでも良いかも知れません。
(ちなみに、FANG+はiDeCoでも買えるようになります(現時点で分かっているのは楽天証券のみですが))
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楽天iDeCoにFANG+が追加、SBIはオンライン完結に~乗り換えるべきか~
続きを見る
メガ10については、少し前にも取り上げていますので、合わせて参考にしてみてください。
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【FANG+の上位互換!?】メガ10は買いか~均等加重平均の罠~
続きを見る
これを機に、価格競争でFANG+の信託報酬も下がってくれたら嬉しいわね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️


