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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
金融所得倍増計画の一環
2022年から内閣が目指している金融所得倍増計画の一環としてNISA制度(一般NISA・つみたてNISA)の拡充が有名ですが、
実はiDeCoについても制度改革を検討する、という文言が盛り込まれています。
2022年5月に、65歳(それまでは60歳)までの拠出が可能になったばかりなのですが、70歳への引き上げも検討されているようです。
今回は、制度改革によってiDeCoがより使いやすい制度になり、(実運用を考えると)つみたてNISAをも凌駕するものになる可能性がある、というお話をしたいと思います。
NISA拡充に比べるとあまり注目されていないわね
iDeCoのおさらい
iDeCoとは、公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に給付を受けられる私的年金制度の一つで、自分で決めた額(掛金)を積み立てて運用し、60歳以降に受け取る年金、とされています。
掛金が全額所得控除(小規模企業共済等掛金控除)される代わりに受取り時に税金が掛かるのですが、
受取方法は一時金(一括)か年金(分割)、もしくは両方の組み合わせから選ぶ事ができ、それぞれ退職所得控除・公的年金等控除が適用されます。
(ほとんどの場合、掛金の控除額の方が受け取り時の税金より多くなるため、この仕組みはメリットになる)
つまり、つみたてNISAと比べた場合、60歳まで資金拘束されるというデメリットと引き換えに、(運用益の他に)掛金に掛かる税金の一部も控除されるというメリットがある、という事になります。
ちなみに、税金の支払いを先送り出来る、というだけでも(それだけ運用に回せるお金が増えるので)メリットなのですが、一生で払うトータルの税金額も減るのですから、このメリットはかなり大きいと思います。
増やした後に元本だけ返したら後は利益、というやつだね
つみたてNISAと比較して
よく言われるのが、つみたてNISAなら、老後資金以外の目的でも使える、いざという時に引き出せる、というものですが、これについては個人的には微妙かと思います。
まず、老後資金以外の目的とは具体的に何なのか?です。
必要な資金を運用するのであれば(足らなくなったら困るため)ほぼ確実に減る事は無いと言われている、運用期間15年以上が目安になってきます。
(15年以上あれば、どの期間を切り取ってもプラスになるため、使う時がちょうど暴落期と重なっても元本割れする事は無い)
とすると、よく言われる子供の教育費などでは運用期間が足りないのです。
大学の学費なら15年以上取れる、と言っても(確実性を考えると)運用しても良いのは子供が0歳~3歳の間に積み立てたものだけで、それ以降は貯金した方が良い、という事になります。
さらに、老後資金であれば売却も少しずつであるため、40歳の時に投資したものは60歳で使う、50歳の時に投資したものは70歳で使う、60歳の時に投資したものは80歳で使う、
といった形で(労働期間中の)どの年齢で積み立てても運用期間を長く取れるため、積み立て投資と非常に相性が良いのです。
次に、いざという時に引き出せる、というものですが、これについてはそもそも引き出すべきものでは無いと思います。
いざという時、という事はタイミングは自分で調整出来るものでは無いため、暴落期と重なる可能性もありますし、むしろ経済的にきついと言う事は、景気も悪い=株価も低い可能性が高いでしょう。
そもそも、老後のために必要な資金なのですから、年金が前借り出来ないのと同様に本来、手を出してはいけないものです。
ですので、いざという時にも対応出来るようにある程度貯金なども残しておくべきですし、それでもなお対応出来ない事態になれば、(老後を切り売りするのではなく)自己破産が妥当かと思います。
そういう意味では、iDeCoの強い資金ロック(60歳まで引き出せない代わりに、例え自己破産しても差し押さえられない)はメリットと言っても良いかも知れません。
そもそもiDeCoは年金制度の一つだから、貯蓄とは違うんだね
改正で変わる使い勝手
とは言え、老後のための資金なのですから、老後は使う手段が多い方がが良いです。
iDeCoの受け取り開始年齢は60歳~70歳までだったのですが、先述の拠出可能年齢が65歳まで引き上げられたのに合わせて、60歳~75歳に拡大されました。
ですので(運用期間を10年以上取れるように、という考えであれば)今後、拠出可能年齢が70歳への引き上げられた場合、受け取り開始年齢も60歳~80歳まで拡大される可能性が高く、かなり自由度が高くなります。
受取方法で年金を選んだ場合、5年以上20年以下の期間になり、現状でも最長で95歳(75歳+20年)まで受け取れるため、あまり変わらないように見えますが、大きいのは一時金(一括)での受け取りです。
一時金 vs 年金~iDeCo受け取り、どちらがお得か徹底比較~
以前にも紹介したように、一時金の場合、退職所得控除(一定額までは非課税、それ以上は1/2が課税対象)が使えるため、
年金受け取りの公的年金等控除(一定額までは非課税、それ以上は全額が課税対象)と比べて、額が大きくなった場合(非課税枠を超えた部分)の控除額が大きいです。
しかも公的年金等控除は、公的年金(厚生年金・国民年金)と合算になるため、現役期間のほとんどが会社員や公務員だった人の場合、厚生年金だけで公的年金等控除の枠を使い切ってしまい、iDeCoの年金受け取り分には控除が効かない状態になると思います。
ですので、(実際にまとまった額が必要じゃなくても)控除を考えると一時金受け取りの方が良いのですが、そうするとせっかくの(受け取り後の)運用益非課税の機会を失う事になり、むずがゆい状態です。
この一時金受け取りが80歳まで出来るようになる、と考えると、かなり長期間、運用益非課税のメリットを享受できるようになる、と言えます。
NISAの非課税期間無限化で騒がれているけど、iDeCoはある意味最初から無限みたいなものね
最強のiDeCo受け取り方法!?
ですが、80歳で受け取りだと遅い(欲しい時に使えない)、という意見もあるかと思います。
そんな場合におススメなのが、退職後~80歳まで(必要額だけ)年金受け取りをして、80歳で残りを一時金受け取りする、というものです。
こうすれば使っていない資産だけ(非課税で)運用し続けられる事になりますし、公的年金等控除の枠も使う事が出来ます。
個人的にベストだと思ったのが、公的年金の繰下げ受給との組み合わせ、です。
繰下げ受給をする事で、退職後~年金受給開始までに出来る空白期間の生活費をiDeCo(の年金受け取り)でカバーする、というものです。
こうすれば、空白期間の公的年金等控除の枠も生かせますし、老後全体のキャッシュフローを厚く(長生きリスクにもある程度対応)出来ます。
(つみたてNISAの取り崩しで同じ事をすると、公的年金等控除の枠が無駄になる)
現役期間のほとんどが自営業など、もともと公的年金が少ない場合は、あえて繰下げ受給しない(または繰上げ受給をする)方が生活保護(医療費無料)の対象になって良い、という考え方もあるのですが、
少子高齢化で社会保障費の確保がますます厳しくなっていく将来、現在と同じ基準で受けられるかは分からず、当てが外れてしまった場合は取り返しのつかない事になるため、あまりおススメできません。
iDeCoに限らず、制度改正は度々行われているため(退職所得控除も終身雇用が当たり前の頃に作られた制度のため、近い将来見直しが入ると思われます)、
しっかり情報を仕入れて、生かせるものは上手に生かしていきたいですね。
アンテナを張っておくだけでも大事だね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️