下落に強い株式ファンド~VIG・配当貴族・配当王を徹底比較~

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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋‍♀️

米国連続増配株ファンドの比較

少し前までは、eMAXIS Slim のオルカンとS&P500に次いで、FANG+や半導体株などが人気でしたが、7月半ばからの下落のあおりを受けて、新たに注目され始めたのが米国連続増配株ファンドです。

連続増配銘柄は、その名の通り年間の1株あたり配当金額が増加し続けている銘柄のことで、不況の時期も含まれることから、下落相場に強いとされています。
(連続増配株ファンド(指数)は連続増配銘柄のみで構成されています)

似たようなものに高配当株がありますが、こちらは現在の配当利回りが高ければ良いため、連続増配とは限りません(逆に、連続増配でも比較的配当は低いものもあります)。

なので、連続増配株ファンドは分配金を出さないものの方が人気(S&P500のリスクが低いバージョンを期待しての需要)があります。

中でも有名なのが、この3つかと思います(いずれも、NISAは成長投資枠のみ対象です)。

SBI・V・米国増配
株式インデックス
・ファンド
Tracers S&P500
配当貴族インデックス
(米国株式)
iFreePlus
米国配当王
(資産成長型)
委託会社名SBIアセット
マネジメント
日興アセット
マネジメント
大和アセット
マネジメント
信託報酬
(目論見書)
0.1238%程度0.1155%0.286%
合計コスト
(運用報告書)
0.390%
(0.369% ※)
0.179%
(0.363% ※)
設定日2023/06/082022/10/282023/05/24
ベンチマークS&P 米国ディビデンド・
グロワーズ・インデックス
(円換算ベース)
S&P500配当貴族指数
(税引後配当込み、
円換算ベース)
なし
連続増配年数10年以上25年以上50年以上
銘柄数314銘柄67銘柄43銘柄
ウエイト時価総額加重平均均等加重均等加重
米国連続増配株ファンドの比較
※:合計(運用報告書)× 信託報酬(目論見書)/ 信託報酬(運用報告書)で計算した結果

一番大きな違いが、組み入れ条件となっている連続増配の年数で、

SBI・V・米国増配株式インデックス・ファンド(以下、SBI・VIG)<Tracers S&P500 配当貴族インデックス(以下、配当貴族)< iFreePlus米国配当王(以下、配当王)の順に多く(厳しく)なるぶん、銘柄数が少なくなっていきます。

また、SBI・VIGのみが時価総額加重平均で、他2つは均等加重なのも大きな特徴です。

コストに関しては、配当王が頭ひとつ抜けて信託報酬が高いですが、現時点で隠れコストを含めた合計(実質)コストは配当貴族とほぼ同じになっています。

どちらもS&P500の代替と考えると少々残念ですが、SBI・VIGは内部でバンガード・米国増配株式 ETF(VIG)(経費率0.06%)を買い付けているだけなので、(現時点では未公表ですが)低コストが期待出来そうです。

他は個別株運用だから純資産総額が増えてコストが下がるまで我慢だね

S&P500・高配当株との比較

次に、これらのファンドの基準価額の推移を比較してみましょう。

この3つの中で最も古い配当貴族の設定日から現在までの値動きを、VIGとS&P500配当貴族指数(トータルリターン)を円換算したものと比較するとこうなります。

米国連続増配株ファンドと指数・ETFとの比較(円ベース)(2022年10月28日以降)

コストがあるためか指数やETFよりは少々劣りますが、ほぼ同じと言っても良いでしょう。

また、下落幅もS&P500に比べると若干少ないように見えます(7月以降の下落は円高要因もあるので致し方ないと思います)。

次に、この指数とETFのデータを使って、VIG設定日以降の値動きを見てみましょう。
(VYM(設定日2006年11月)と配当貴族指数(トータルリターンのデータがあったのが2014年11月~)は、それぞれ開始値をS&P500とVIGに合わせています)

S&P500と米国高配当株・米国連続増配株の比較(ドルベース)(2006年5月以降)

時期によって優劣はあるものの、リターンはおおよそ S&P500 > 連続増配株 > 高配当株(S&P500 > VIG > 配当貴族指数 > VYM)になっていそうです。

リターンはそれほど変わらないのね

下落耐性はどの程度なのか

では、肝心の下落耐性はどうでしょうか。

先ほどのグラフを、リーマンショックとコロナショック前後で切り出すとこうなります。

2007年7月~2009年6月
2019年6月~2020年5月

S&P500・NASDAQ100と米国高配当株・米国連続増配株の比較(ドルベース)

前者はS&P500とVYM(高配当株)が約50%下落のところ連続増配株は約45%下落、後者は直前の上げ幅が違うもののどれも下落幅としては20%強程度で、あまり変わらない結果になっています。

しかし、暴落(高値からの下落率20%以上)には含まれませんが大型調整(下落率10~20%)になった2022年では、S&P500が20%弱の下落のところ、VIGが約10%、配当貴族が約5%と差が出ています。

S&P500・NASDAQ100と米国高配当株・米国連続増配株の比較(ドルベース)(2022年年始~年末)

こう見ると、調整レベルの下落では効果を発揮するものの、〇〇ショックのような大きな暴落には無力、と言っても良いかも知れません。

2022年は円安に進んだから日本人投資家にはあまり影響無かったけど、指数は結構下がってるね

連続増配株は買いなのか

そもそも、2022年や今回(2024年7月半ば以降)の下落は、それまで順調に伸びてきた反動とも言えますし、そこでの伸びはS&P500やNSASDAQ100の方が大きく、トータルだと(伸びる前を基準にすると下落後の底でも)劣ってしまいます。

そして、数年前の基準にまで落ちるくらいの暴落だと連続増配株も落ちてしまい、(その後の伸びを考えると)下手をするとS&P500よりも回復に時間を要する、ということになりかねません。

もちろん、心理的には長期でのリターンを少々犠牲にしても、短期の値動きをマイルドにするメリットはありますが、それなら債券の方が良い気がします。

債券について~メリット・デメリットを完全解説~

債券だとリターンが低すぎるからS&P500と債券の中間が欲しい、という意味での連続増配株ならアリですが、それならS&P500と債券の二刀流という手もあります。
(最近は無くなりつつありますが、株式と債券の逆相関で相殺する効果も期待できます)

理屈では連続増配株の方が暴落にも強いのは確かなのでしょうが、少なくとも今までの結果を見る限りは「帯に短し、襷に長し」になってしまっていると思います。

もちろん、今後はどうなるか分かりませんから「データよりも理屈」と思うのであれば選択肢に入って来るでしょう。

何より、投資するかしないかの差に比べたら誤差みたいな差なので自分が信じられる(長期保有できる)ものを選ぶのが一番です。

どっちも正解、と言っても良いわね

それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃‍♀️

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