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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
結論から
投資するに当たって、全米株式と全世界株式、どちらが良いか?というのは永遠のテーマです。
色んな投資系ブログやYouTubeを見ても、全米株式のみの人・全世界株式のみの人・両方とも持つ人、と様々です。
これからNISA制度の拡充(非課税投資枠の引き上げ・非課税期間の無期限化)で投資に参入する人が増えると、ますますこの議論も過熱する事でしょう。
これまで投資をするなら手数料が低いインデックスファンド(全米株式 or 全世界株式)が良い、というお話を再三してきたと思いますが、じゃあ全米株式と全世界株式のどちらが良いの?となるかと思います。
結論から申しますと、どちらも正解(好みで選べば良い)、となります。
ありきたりな結論になってしまいましたが、理由について解説していきたいと思います。
それじゃ選べないよ、という人向けの解説だよ
全米株式・全世界株式とは
全米株式・全世界株式どちらにせよ、インデックスファンドである以上、指標とする指数(その指数に連動する事を目指す)があります。
違いは、その指数が何か、なのですが一口に全米株式・全世界株式と言っても(その中にも)種類があります。
よく買われているファンドで言うと、全米株式は「S&P500」と「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」、
全世界株式は「MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)」と「FTSE GACI(グローバル・オールキャップ・インデックス )」の2つずつでしょう。
全世界株式はこの2つが区別される事はあまりありませんが、全米株式は「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」の事を指し、S&P500とは別とされる事も多いです。
ちなみにVTIはアメリカのバンガード社が管理・運用する、この「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」に連動するETFで、
日本で買えるこの指数に連動するファンドが事実上「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」と「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SBI・V・全米株式)」の2つで、
この2つは内部でVTIを買っているため(特に楽天VTIが先発で知名度が高い事から)、全米株式 = VTI とされる事もあります。
(1会社の商品なのですが一般名詞化している、シーチキンやサランラップのようなイメージですね)
CRSP USなんたらという長い名称よりVTIの方が呼びやすい、という理由もありそうね
指数による違い
ではこれらの指数によって何が違うのか、と言うと一番は構成銘柄数で、それぞれの指数の銘柄数は以下の通りです。
- S&P500 : 約500
- CRSP USトータル・マーケット・インデックス(≒ VTI): 約4,000
- MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス): 約3,000
- FTSE GACI(グローバル・オールキャップ・インデックス ): 約9,000
ちなみにCRSP USトータル・マーケット・インデックスの約4,000というのは米国株式市場で投資できる(米国企業の)銘柄のほぼ100%なのですが、
(だからS&P500と区別される事が多いのですが、全世界株の2つの違いと本質的には変わらない)
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスの約9,000は世界企業の100%を網羅しているわけではなく、そもそも投資対象国は(国連加盟国193か国のうち)約50か国だけで、株式取引が不安定だったり紛争中などカントリーリスクが特別高い国は除外されています。
もちろん、構成銘柄数が多ければ多いほど分散が効いている、という事になるのですが、ここで注目すべきは、多いものは少ないものを含んでいるという事と、どれも時価総額加重平均であるという事です。
多いものは少ないものを含んでいるというのは、CRSP USトータル・マーケット・インデックスの約4,000にはS&P500の約500銘柄を、FTSE GACIの約9,000はMSCI ACWIの約3,000銘柄を(ほぼ)含んでいる、という意味で、
時価総額加重平均とは、単純に構成銘柄を平均するのではなく、時価総額が大きい銘柄(の値動き)ほど指数に大きく影響するようになっている、という仕組みなので、
4,000中の500、9,000中の3,000の厳選された(≒時価総額が高い)企業は数字以上に影響が大きく、逆に言うと残りの約3,500、6000銘柄はそれほど指数に影響しない、という事になります。
ですので S&P500 と CRSP USトータル・マーケット・インデックス(≒ VTI)、MSCI ACWI と FTSE GACI は実質、あまり差が無いのです。
指数の違いはあまり気にしなくて良さそうね
米国と世界の違い
ですが、前者2つと後者2つを比較した場合は少し意味合いが変わってきます。
それは米国のみと、米国以外の国(の企業)を含む、という違いです。
先ほどの例と同じように、全世界にも米国を含むためあまり差は無い、と言いたい所ですが、前回お話した通り現状、全世界株には米国以外の部分も45%あるため、全体への影響も結構あります。
しかし、これも結果的にはあまり差が無い、という事になると思います。
その理由は事実上、経済的に米国が世界の中心で、米国以外の企業も米国企業に左右される(米国が上がれば他も上がるし、米国が下がれば他も下がる)からです。
確かに、米国が下がって他が上がった場合、全米株より全世界株の方が良かった、となるのですが、それはあまり考えられない、というわけです。
しかも、この米国以外の45%、というのも(現在の)時価総額によるものなので、もし仮に米国が下がった(他が上がった)場合、この率も上がっていく事になりますが、
これは結果が出た後に(後出しで)それに合わせて調整されるわけであって、(調整によって)高値掴みさせられる、とも言えます。
今後、米国以外が上がる、と思うのなら、初めから米国を含まない全世界に投資をしておいた方が良いのです。
全世界も事実上、全米とあまり変わらないんだね
NASDAQ100・配当貴族について
この理屈で言うと、NASDAQ100も米国企業約4,000のうちの100社なので(S&P500の約500よりさらに厳選されているだけで)全米株式と同じでは、となりそうですが、これは少し違うと思います。
NASDAQ100指数とは、ナスダック(新興企業向け株式市場)に上場する、金融銘柄を除く時価総額上位100銘柄によって算出される株価指数ですが、
ハイテク企業やバイオテクノロジー企業など、最先端技術を有する企業を多く含んでいる、と言われています。
これと同じく最近注目されている、S&P500配当貴族指数というものもあり、S&P500のうち、25年間以上にわたって連続増配を行っている企業が組み入れられるのですが、
これほど長い期間増配を行える(安定して利益を出している)企業ばかりですから、NASDAQ100とはいわば対極と言えるでしょう。
(注目され始めているのは、GAFAMを始めとしたハイテク株が不調になったから)
しかし、いずれにせよ共通して言える事は、厳選された銘柄である事は間違いないのですが、厳選のされ方が(業種的に)少し偏っているのです。
ですのでS&P500のように全米株式の縮小版(事実上ほぼ同じ)とはいかず、(その指数が多く抱えている業種が伸びるかどうかの)リスクが別途あるため、
米国(世界)経済の成長に投資する、というインデックス投資の目的からは少し外れると思います(アクティブ要素が加わる)。
という事で、やはり投資先としておすすめなのは、全米株(S&P500 または VTI)か全世界株、という事になります。
この中ならどれを選んでも正解で、あえて言うなら自分が好き(納得した)ものを選んだ方が手放しにくくなって良いね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️