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楽天・米国成長株式・プレミアム・インカム・ファンド(楽天・JEPQ)が登場~一歩・QYLDと比較~

2025年9月19日

こんにちは〜🌤️おりおりです🙋‍♀️

楽天・JEPQの概要

先月、2025年8月14日に楽天から新たなファンドが登場し、運用開始しています。

その名も「楽天・米国成長株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)」(愛称:楽天・JEPQ)です。

名前の通り、毎月分配型の投資信託で、内部で米国ETFを買い付ける運用となっています。

「JEPQ」はあまり聞き慣れないETFですが、似たようなETFで「QYLD」は聞いたことがある人もいるかも知れません。

どちらも、NASDAQ100指数を対象にするカバードコール(カバコ)戦略で、高い分配金を出すことを特徴としています。

また、QYLDの投資信託バージョンの「一歩先いく NASDAQ-100 毎月カバコ戦略(QYLD)」、東証ETFバージョンの「グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF【2865】」もあります。

カバードコール(カバコ)戦略のメリット・デメリット

では、カバードコール(カバコ)戦略とは何かというと、あらかじめ決められた権利行使価格で資産を買う権利を売って、その対価としてオプションプレミアムを得ることで、

ざっくり言うと、値上がり益を一部放棄する代わりにインカムゲイン(継続的な収益)が得られる、というものです。

特定の資産(原資産)を保有しつつ、保有している資産のコールオプション(予め決められた価格:権利行使価格でその資産を買う権利)を売却する投資戦略です。
オプションを売却することにより、保有する資産の権利行使価格を超える値上がり益を放棄する代わりに、オプションプレミアムを獲得することができます。

一般にこの戦略は、売却したコールオプションの原資産が権利行使価格を超えない水準で推移する場合に有効な戦略であり、原資産の水準が短期的に大きく変動しないと予想される時に、原資産価格が大きく上昇した場合の収益を限定する代わりに、オプションプレミアムを獲得することにより、トータルリターンの向上を狙う目的で用いられます。

(カバードコール戦略の例-原資産が株式の場合)
カバードコール戦略における損益イメージ(満期日(注)のみに権利行使可能なケース)

カバードコール戦略における損益イメージ
カバードコール戦略 | iFreeETF | 大和アセットマネジメント株式会社

毎月分配型というと、値上がり益(または元本)の一部を切り出して分配金として出し、タコ配(タコ足配当)と言われることもありますが、こちらはちゃんと分配金の原資(オプションプレミアム)があるため、(実際は別として)安心感があります。

また、値上がり益が大きく、分配金が今ひとつ、になりがちな高配当株(VYMやSCHDなど)と比べても、分配金が多めに出る、というメリットがあります。

ただし、NISA(つみたて投資枠・成長投資枠ともに)非対象、という大きなデメリットがあります。

JEPQとQYLDの比較

JEPQQYLD
正式名称JPMorgan Nasdaq Equity Premium Income ETFGlobal X NASDAQ 100 Covered Call ETF
日本語名JPモルガン・ナスダック米国株式・プレミアム・インカムETFグローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF
ベンチマークNASDAQ100Cboe NASDAQ-100 BuyWrite V2 Index
運用形態アクティブインデックス
設定日2022年5月3日2013年12月11日
経費率0.35%0.60%
分配月毎月毎月
JEPQとQYLDの比較

JEPQとQYLDには、運用形態が「アクティブ」か「インデックス」か、という大きな違いがあるのですが、後者のQYLDもベンチマークがちょっと特殊なので、あまり気にしなくて良いと思います。

それよりも、経費率でJEPQの方がかなり安いため、有利と言っても良いでしょう。

いずれにせよ、これらの米国ETFを直接購入するのは、二重課税調整(自動で外国税額控除)の対象外であることから、おすすめできません

現在、会社員の人であれば、二重課税調整が無くても確定申告をすれば特にデメリット無しで外国税は取り戻せますが、FIRE後や今後の税制改正を考えると、二重課税調整対象の投資信託や東証上場ETFにしておいた方が無難です。
(詳しくは、下記の記事でも解説しています)

MAXIS米国株式(ETF)の信託報酬が0.066%に~Slim(投信)の0.0814%を上回る~

続きを見る

楽天・JEPQと一歩・QYLDと2865の比較

楽天・米国成長株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)(愛称:楽天・JEPQ)一歩先いく NASDAQ-100 毎月カバコ戦略(QYLD)グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF【2865】
種類非上場投資信託非上場投資信託東証上場ETF
投資先ETFJEPQQYLDQYLD
設定日2025年8月14日2024年3月17日2022年9月28日
信託報酬0.658%0.6825%0.6275%
実質コスト0.80% ※10.66% ※2
二重課税調整対象
NISA対象×××
楽天・JEPQと一歩・QYLDと2865の比較
※1:運用報告書(全体版)2025年05月16日 より
※2:総経費率 より

信託報酬は似たり寄ったりで、楽天・JEPQの実質コストは(設定から1年未満のため)不明ですが、投資先ETFの経費率(JEPQは0.35%、QYLDは0.60%)を考えると、信託報酬とほとんど変わらない結果(【2865】並み)になることが期待できます。

(非上場)投資信託と東証上場ETFの違いは、この手の分配金を出すものではあまり変わらず、ETFはリアルタイムに取引できる(ただし売買は1口単位)、投資信託は100円以上1円単位(証券会社による)で取引できる(ただし翌営業日以降の約定)、

というメリット・デメリットがありますが、長期投資(特に積み立て)前提なら、投資信託のメリットの方が大きいと思います。

同じ毎月分配型でも、インベスコ(1.903%)やアライアンス・バーンスタイン(1.727%)と比べるとかなり安いね

楽天・JEPQの成績

「楽天・米国成長株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)」(楽天・JEPQ)はまだ運用開始から1ヶ月あまりしか経過していませんが、JEPQ(約3年半)のデータから、どの程度のパフォーマンスかは推測できます。

また、QYLD(約12年)や他の主要指数(S&P500・オルカン(MSCI ACWI)・NASDAQ100)とも比較してみます。

ちなみに、JEPQとQYLDは全て円換算ベースとしています。

JEPQ・QYLDともに今年の成績はイマイチ

楽天・JEPQ楽天・JEPQ(分配金込み)一歩・QYLD一歩・QYLD(分配金込み)JEPQJEPQ(分配金込み)QYLDQYLD(分配金込み)
92.6499.1287.5793.1091.8999.1085.9893.06
今年の年初(2025年1月6日)を100とした場合の現在(2025年9月12日)の基準価額

便宜上、楽天・JEPQは設定日(2025年8月14日)時点の価格をJEPQと同じと仮定して、その後の価格変動を反映していますが、(分配金はまだ出ていないものの)今のところおおむねJEPQ(円ベース)と同じような値動きになっています。

ただし、分配金込み(分配金再投資後)でも年初の価格まで回復しておらず、この点では他の指数(S&P500・オルカン(MSCI ACWI)・NASDAQ100など)に後れをとっています。

JEPQ・QYLDともに暴落耐性なし

楽天・JEPQ楽天・JEPQ(分配金込み)一歩・QYLD一歩・QYLD(分配金込み)JEPQJEPQ(分配金込み)QYLDQYLD(分配金込み)
102.47119.6296.17108.22101.64119.6092.37110.17
一歩・QYLDの設定日(2024年3月17日)を100とした場合の現在(2025年9月12日)の基準価額

「一歩先いく NASDAQ-100 毎月カバコ戦略(QYLD)」(一歩・QYLD)の設定日(2024年3月17日)から見ると、現在はプラスにこそなってはいますが、S&P500やオルカンでも40%近く、FANG+に至っては80%以上のプラスになっている期間なので少々物足りないリターンです。
(他の指数に関しては、こちらで比較を行っています)

【2025年9月最新】NISA・特定口座のおすすめファンド~グラフと表で人気の投信を徹底比較~

続きを見る

これを見ると、一歩・QYLDと本家QYLDに多少の乖離はありますが、分配金込みではほとんど差は無い(コストの分、一歩・QYLDの方が若干劣る)ようです。

JEPQ・QYLDに限らず、高配当系で勘違いされがちなのが、(相場に関わらず、安定して分配金が出るため)暴落耐性があるように見えますが、

値下がりはしっかりあり、分配金込みのトータルリターンでもS&P500などと大差ない下落幅になっています。
(株式で暴落耐性を求めるなら、「高配当株」ではなく、「連続増配株」が適しています)

長期では、JEPQ>QYLD

年数S&P500 TRNASDAQ100 TRMSCI ACWI TRJEPQJEPQ(分配金込み)QYLDQYLD(分配金込み)VYMVYM(分配金込み)QLDQLD(分配金込み)
113.7620.8218.71-5.696.32-18.02-7.542.795.5532.8133.17
222.0224.5320.747.1319.14-1.9310.8914.2717.6937.6738.22
321.7927.4120.448.3721.371.0114.1212.3515.8041.5442.06
522.5522.8320.18--0.8514.0118.2121.8727.1027.38
1016.8422.0113.84---0.8710.5210.1513.6533.2233.43
1519.3824.5915.38----13.4717.0338.5638.77
18.812.0417.279.33----6.8910.2223.9724.86
現在(2025年8月29日)時点のリターン(年率平均)(%)

現在までの期間(日数)を横軸、リターン(年率平均)(%)を縦軸としたリターングラフにしてみると、少なくともJEPQの設定日以降(約3年半まで)の間は総じて「JEPQ > QYLD」と言っても良いでしょう。

ただし、それでも分配金込みでS&P500と同程度か、若干劣る程度です。
(ベンチマークはNASDAQ100ですが、それよりは大きく劣ります)

QYLDは、分配金なしがどの期間もプラスマイナスゼロ付近をキープしており、利益のほとんどを分配金として出してくれるのが魅力ですが、これはあくまで円ベースの話で、ここ数年間がたまたま円安進行だったから、とも言えます(ドルベースだとマイナスです)。

また、分配金込みのリターンでS&P500やオルカンよりも劣るのは、NISAでは買えないファンドとしては少し寂しい気がします。

これがベストバイになる人はかなり限られそうね

重要なのはタコ足配当かどうかではない

以上から、確かに「楽天・米国成長株式・プレミアム・インカム・ファンド(毎月決算型)」(楽天・JEPQ)を含む、カバードコール(カバコ)戦略のファンドは、分配金の原資(オプションプレミアム)がある、という利点はあるのですが、

必ずしも元本を保証するわけではなく、下落時にはしっかりと元本の価格が下がります

そう考えると、配当金が少ないグロース株を中心に運用し、値上がり益の一部を分配金として出しつつ、下落時は元本を削って分配金を出す場合(タコ足配当)と、値動きという意味では変わりません。

タコ足配当の正式な定義は定かではありませんが、トータルリターンが下がっているのに分配金を出すのがNGだとすれば、高配当株ファンドもNGです。

とは言え、毎月分配型としては信託報酬が安い、というメリットはありますが、NISAに非対象なのが非常に残念なところです。
(インベスコや、アライアンス・バーンスタイン(ABD)は隔月タイプがNISA(成長投資枠)で購入可能です)

毎月分配型が実はアリかも知れない件~タコ足・情弱向けは昔の話!?~

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ただし、毎月分配型用のプラチナNISAが予定されているため、こちらの対象となれば選択肢に入ってくるかも知れません。

2026年度NISA改正(税制改正要望)について~年齢制限撤廃・商品拡充・当年中復活~

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今回の楽天・JEPQのようにNISA対象・非対象に関わらず、色んなファンドが次々と登場してきますが、上辺だけでなく、しっかりと分析した上で選びたいところです。

本当に自分の目的と合致しているか、確認しないとね

それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃‍♀️


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