NISAでの”一括投資vs積立投資”は不毛~評価額が目的ではない~

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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋‍♀️

新NISAの比較検証動画orサイト

いよいよ来年、2024年から新NISAがスタートしますが、それにあたってどのように新NISAを使えばいいのか、さまざまな比較検証がYouTube動画やサイトなど(本サイトも含めて)で紹介されています。

しかし、これらのほとんどが実態にそぐわないものであると言わざるを得ません。

比較するには条件を揃える必要があるため、やむを得ない所ではありますが、実際の使い方とは乖離してしまっています。

では、実際どういった点が乖離しているのか、現実世界ではどうなるのか、について解説したいと思います。

そのままでは使えない方法ばかりなのね

5年で1800万円 は不毛

まず良く出てくるのが、新NISAは生涯投資枠(非課税保有限度額)が1,800万円、年間投資枠が360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)なので、5年(360万円 × 5)で埋めてしまった方が良い、というお話です。

確かに、同じ1,800万円でも、すぐに到達するのと、ゆっくり到達するのとでは、前者の方が1,800万円の状態で運用している期間が長いわけですから、理屈で考えても良いことが分かりますし、

実際、過去のS&P500(円ベース)のチャートと当てはめてみても、どのタイミングで開始したとしても5年で埋めるのが最適、という結果が挙げられていたりします。
(過去の値動きに当てはめて検証する作業のことを「バックテスト」と言います)

6年目に暴落が来たら、5年で埋めた場合は高値掴みになり、10年で埋めた場合は安値で買える時期があるから有利、となりそうですが、実際は(少なくとも過去のデータでは)そうならないのです。

そのからくりは、暴落は長くは続かず、少しずつ投資をしたところで安く買える量はたかが知れている(何ならその後の反発で高騰した時期にも買うことになる)、というものです。

しかし、この5年で1,800万円を埋めた方がいいという理論、何か違和感を感じませんでしょうか。

そう、そんなお金があったら始めから苦労しないのです。

これが出来るのは、年収から必要経費を引いた余剰資金が360万円以上あるか、もともと貯金が1,800万円以上ある(もしくはその組み合わせの)人だけです。

前者の場合、1,800万円(5年)で投資を止める理由が不明ですし、普通に考えたら6年目以降も特定口座で投資を続けるでしょうから、そもそもこの比較自体、意味がありません(ただ単に、入金力が高い方が資産が大きくなる、というだけのこと)。

後者にしても、早く市場に置くことが良いと分かっていながら、なぜ1,800万円ものお金を現金で持っているのか、という矛盾があります。

普通に考えたら新NISA開始前から特定口座で持っているはずですし、特定口座の資産を売却してでも即座に新NISAに入れるべきか、というのはまた別の話です。

含み益が大きい場合、税金でNISAに入れる投資元本が目減りするから、一概に良いとは言えないよ

年初一括 vs 毎月積立 は不毛

次によくあるのが毎年、年間投資枠(360万円)ぶん投資するにしても、毎月30万円ではなく、年始(1月)に360万円を入れてしまった方がいい、というものです。

制度の意図を考えると、成長投資枠は一般NISAと同じ(いつでも投資可)で、つみたて投資枠はつみたてNISAと同じ(積み立て設定をする必要あり)でしょうから、厳密には360万円を一括投資は不可能かと思われます。

しかし、現状のつみたてNISAでは、ボーナス設定を利用して1月は398,900円、2~11月は100円にすること(実質、1月にほぼ一括)も可能であるため、新NISAでも1月に359.89万円は可能でしょう。

これの派生として、1月は305万円、2~11月は5万円としてクレジットカード積立のポイントだけはMAXで貰う、という方法も紹介されていたりします。

こちらも先ほどの5年で1,800万円と同様に、可能な限り早く市場に投入した方がリターンの期待値が高くなる、という理論に基づく方法ですが、

突っ込みどころは、2~11月の収入は全て現金で寝かせておくのか?です。

(相続などでまとまったお金が入った場合を除いて)通常、投資している=働いている、でさらに収入の一部から余剰資金が捻出されているはずです(でないと投資自体、不可能なはずです)。

となると、年始一括というのは一見、早く投資しているように見えて、実は遅い(来年の年始のために現金を取っておく)投資法なのです。

「NISAの枠内に限っては」早い、と言えばその通りなのですが、NISAでしか投資が出来ないわけではないですから、少なくとも毎月の余剰資金を即座に(NISAが埋まっていたら特定口座に)入れる場合と比較しなければ意味がありません。

NISAが埋まっていたら毎月、特定口座に積み立てて、翌年の年始に売却して一括でNISAに入れる、が理論上は最適解になりそうね

20年後に暴落が来たら は不毛

次に、NISAにやや否定的な意見として、バックテスト(過去の値動きに当てはめて検証)を基に、投資期間が15年以上あれば損をすることはない、というのは有名ですが、

これはあくまで、ドルベースでの話だから、為替も考慮すると20年は見ておいた方が良い、なんなら20年後にリーマンショック級の暴落が来たら利益はほとんど無い(なので45歳以降はやらない方が良い、など)というような煽りも散見されます。

いくらS&P500の歴史が長いとは言え、過去の全ての期間で大丈夫だから未来も大丈夫とは限らない(過去は未来を保証しない)、というのはその通りなのですが、出口でリーマンショック級の暴落が来たら、という想定もナンセンスです。

なぜなら、20年後の評価額のために投資をしているわけではないからです。

そもそも投資する目的は、老後資金など将来使うお金のためのはずです。

20年後に全て一括で使って後は年金だけで細々と暮らす、という人以外は、毎月定額にしろ必要な時に必要な額にしろ、少しずつ取り崩しならが使うことになります。

ですので、投資時は一括だろうが積立だろうが、売却時はおのずとドルコスト平均法になっている、というわけです。

先ほど述べたように暴落期は長くは続きませんから、実際に暴落中に売却するのは(全体から見れば)ごく一部で、取り崩し中に回復するはずです。

厳密には取り崩し「開始」時と暴落が重なると、他のタイミングよりは損になりますが(順序リスク)、投資しない方が良い、とまではなりませんし、

順序リスクとは~4%ルールはなぜ4%なのか~

心配であれば、若干コストはかかりますが(暴落が来なかった場合、通常の取り崩しよりは少し損になりますが)自分でヘッジをかける方法もあります。

現金キープチャージ法~最強の資産取り崩し!?~

このように、検証と現実世界では違うことが多々あります。

ただし、(これもよく動画やサイトで紹介されていることですが)積立投資の方が精神的には良い、というのは確かでしょう。

また、取れるリスクも年齢や職業、さらに性格によっても千差万別です。

ですので、数字上での損得を鵜呑みにすることなく、自分のケースにしっかり当てはめて、自分流にアレンジする必要があります。

間違っても制度に合わせて無理に満額投資する、なんてことは避けたいね

それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃‍♀️

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