個人事業主のためのiDeCo出口戦略~年金の枠を生かす~

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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋‍♀️

最大まで拠出しても良いのか

前回、iDeCoの受け取り(出口戦略)について、「会社員(退職金なし)」「会社員(退職金あり)」の2パターンについてシミュレーションしましたが、今回は「個人事業主」のパターンとなります。

会社員のためのiDeCo出口戦略~税金を最小限に~

会社員でも使えるテクニックもありますので、参考になるかと思います。

まず、個人事業主の場合、iDeCoの毎月の拠出限度額が会社員の2.3万円に対して、6.8万円とかなり大きくなります。

ですが、使える控除の種類(退職所得控除公的年金等控除)もその額も、基本的に会社員と同じため、控除から大きくオーバーすることが容易に想像できます。

ですので、限度額までやらない方が良いのではないか、と思われがちですが、結論から言うと(入金力に余裕があるなら)限度額まで入れた方が良いです。

その理由について、数字で分かるように実際にシミュレーションしていきたいと思います。

ここで、個人事業主(第1号被保険者)の場合、付加年金(国民年金に月400円をプラスして納付)という年金受給2年で確実に元が取れる神制度があり、これを支払うとiDeCoの拠出限度額が1000円下がるのですが、これを使わない手はないため、月6.7万円で計算します。

蛇足ですが、付加年金を20年間納付して85歳まで生きた場合、付加年金によって増える年金総額は 200 × 20 × 12 ×(85 – 65)= 96万円 にもなりますから、(手出し月400円なのに)月1000円を年利11.8%で20年積立てた結果(約96.3万円)に匹敵します。

こんなリターン率なら月400円と言わず、もっと払わせて欲しいわね

公的年金等控除を生かす

これを踏まえた上で、月6.7万円を前回同様、想定利回り年6%で20年間積み立てた場合、金融庁の資産運用シミュレーションによると約3,095.7万円(元本1,608万円+運用益約1,487.7万円)にまでのぼります。

この場合、退職所得控除額は800万円(40万円 × 20年)ですから、2,295.7万円も足が出てしまい、余っている60~64歳の公的年金等控除(60万円 × 5年=300万円)を使っても到底足りません。

しかし、個人事業主(国民年金のみ)の場合、公的年金の受給額が低いがゆえに、65歳以降の公的年金等控除の枠も空いているのです(そもそも公的年金が少ない分、iDeCoで補えるように限度額が会社員より高く設定されている)。

ですので、65歳以降の公的年金等控除の枠も綺麗に使い切りたいの所なのですが、実はiDeCoの年金受け取りは5年~20年までしか指定出来ないのです。

という事は60歳から受け取りを開始した場合、最長でも80歳で終了してしまい、それ以降は国民年金のみの(控除の枠が余る)状態になってしまいます。

これを解消する最もベストな方法は年金の繰下げ受給でしょう。

これを利用することで最大、年金の受給開始を10年遅らせる(65歳→75歳)代わりに受給額を84%アップさせることが出来ます(付加年金にも適用されるそうです)。

こうする事で、75歳以降の控除の枠を出来るだけ埋めつつ、74歳までの枠を完全に空けることが出来るのです。

出来るだけ控除を余らせないようにするプランだね

具体的なプラン

具体的な数字で言うと、国民年金の平均受給額が月5.6万円と言われていますので、これに付加年金20年分(月4,000円)を加えた月6万円の84%アップですから、月11.04万円(6 × 1.84)、年間で132.48万円となり、

公的年金等控除110万円 +(他に収入が無ければ)住民税の基礎控除43万円 の枠に収まるため実質、税金はかかりません。

それでいて、65歳~75歳の(110+43)× 10=1,530万円 をiDeCoに回せるのは大きいと思います。

しかし、iDeCoの年金受け取りは原則、途中で金額を変更することは出来ないため、60歳~64歳(公的年金等控除は60万円)の間も多少オーバーしても受け取った方が(60(+43)万円の枠を捨てるより、50万円オーバーする方が)良いと思います。

となると、iDeCoの年金受け取りは60歳~75歳の15年間で、2,295万円となり、(偶然ながら)先ほど退職所得控除で足りなかった2,295.7万円ほぼぴったりになり、(60~64歳で少々課税されるものの)ほぼ非課税で受け取れる、と言っても良いでしょう。

iDeCoのすごい所は、元本は拠出時に控除されているため、運用益の部分が非課税になるだけでもNISAと実質同じなのですが、(こうやって控除内に全て納めれば)運用益どころか元本まで非課税になることです。

この恩恵を、個人事業主の限度額まで拠出しても受けられる、ということがこのシミュレーションで分かりました。

金銭面だけで考えると、iDeCoを優先して(限度額まで拠出して余った場合、その額だけ)新NISAにも入れるのがベスト、というのは会社員も個人事業主も同じ、というわけです。

(資金拘束されない)自由度を優先するなら別ね

運用益をさらに増やす方法

これまでは、受け取り時にいかに控除を効率良く使うか(税金がかからないようにするか)、という観点でしたので触れませんでしたが、会社員・個人事業主に関わらずトータルのリターンを増やす方法があります。

それは、(大きな額は)出来るだけ後で受け取る、というものです。

受け取りが遅くなればなるほど、それだけ運用期間も延びますから、運用益も大きくなります。

幸い、iDeCoで一時金と年金を併用する場合、一時金を受け取ってから残りを年金受け取りするか、年金受け取りをして残りを一時金で受け取るかは選ぶことが出来ます。

ですから、退職金との期間を調整する必要がない(退職金制度が無い会社員や個人事業主の)場合、後者の方が良い、ということになります。

一時金の受け取りは現在、(2022年4月のiDeCo改正で)75歳までとなっていますから、先ほどの年金の繰下げ受給プランとの相性も良さそうです。

こうすると、40~60歳の20年積み立てに加えて、(一時金の部分は)60~75歳の15年間もプラスして運用されることになります。

しかしその場合、運用益は通常の20年積み立てより大きくなりますから、(控除がギリギリだった場合は)増えた分には税金がかかってしまいます。

ここで忘れてはならないのが、60歳で一旦現金で受け取ったのち、通常の証券口座に入れて運用しながら取り崩す、という選択肢です。

新NISAの枠が余っている(生涯投資上限額に達していない)場合は、こちらを使うと(一括投資出来ない分の運用期間ロスはあるものの)非課税で運用する事が出来ます。

そうでない場合、特定口座の税率(一律20.315%)と、iDeCo受け取りの税率(超過累進課税)との比較になりますが、退職所得控除はオーバーした分も1/2になることを考えると、よほどじゃない限りiDeCoのまま持っておいた方が良さそうです。

とは言え、せっかくの引退後の生活、好きな時に好きな額だけ使えるようにしておきたいでしょうし、75歳でまとまった額をもらっても使える元気があるか分からない、と考える方も多いでしょう。

そう考えると、多少の損はあっても(年金(控除内の)受け取り分は残して)60歳で一時金受け取りをして特定口座(または新NISA)に入れる方がバランスは良いのかも知れません。

運営管理機関によっては、年金受け取り開始後5年以上経過したら、残りを一括で受給する事が可能だったりする場合もあるみたいだね

それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃‍♀️

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NISAはSBI証券、iDeCoはマネックス証券がおススメです

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