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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
自営業(フリーランス)の年金
前回、公的年金(厚生年金・国民年金)を増やす方法についてお話しましたが、
やはり、会社員(厚生年金)に比べて、自営業(フリーランス)は付加年金くらいしか方法が無く、これだけで生活するのは難しいです。
そのため、iDeCoの掛金の上限が高く設定されていたり(会社員(企業年金なし)が月額23,000円に対して、自営業は月額68,000円)、小規模企業共済に加入出来たりと、自分で貯蓄して老後に備えやすいようになっています。
(ただ貯金するのに比べて、これらを使うと掛金が所得控除されるメリットがある)
小規模企業の経営者や役員の方が、廃業や退職時の生活資金などのために積み立てる「小規模企業共済制度」。掛金が全額所得控除できるなどの税制メリットに加え、事業資金の借入れもできる、おトクで安心な小規模企業の経営者のための「退職金制度」です
小規模企業共済(中小機構)
しかし、これらは基本的に自分が払った掛金(+運用益)しか受け取れず、公的年金のように何歳まで生きても一定額貰い続けられるようなものではありません(長生きすればいつかは尽きる)。
ですので、長生きリスクに完全に対応するためには、終身年金型である必要があり、そうなると国民年金基金や民間の個人年金保険に加入するという方法があるのですが、
これらはそもそも50年後・60年後まで破綻しないという保証があるのか、と考えると、加入しているからと言って本当に長生きリスクに対応しているのかと言われると疑問です。
税金投入まである公的年金に比べると保証としてはちょっと弱いわね
健康保険と国民健康保険
さて、年金とセットとして考えられがちな健康保険なのですが、大きく分けて健康保険と国民健康保険の2種類に分類されます(他には公務員や私学教員が入る共済組合・共済制度や船員保険などもあります)。
名前は似ていますが健康保険は主に会社員が入るもの、国民健康保険は自営業(フリーランス)や専業主婦(主夫)(配偶者が自営業の場合)が入るものです。
健康保険には協会けんぽ(全国健康保険協会)と健康保険組合があり、前者が主に中小企業、後者が大企業(の中で組合がある場合)になるのですが、
(前者はどの会社でも同じですが)後者は会社(組合)ごとにある程度自由に保険料率などを決められ、前者に比べて割安で+αの補償も多い傾向にあるようです(大企業の方が福利厚生が充実している、という要因の一つ)。
とは言え、大筋は同じで健康保険は、国民健康保険と比べて大きな違いが2つあり、それは、保険料を会社と個人で折半する事と、扶養制度がある事です。
よく130万円の壁などと言われますが(ちなみに103万円の壁は所得税がかかるかどうかの境目なので別物)、これが健康保険の扶養に入れるかどうかの基準(年収130万円未満なら扶養に入れる)になります。
扶養に入れば(その人の分の)保険料は払わなくて良くなるため、かなり大きな制度なのですが、(自営業の人が入る)国民健康保険には扶養という概念そのものが無いのです。
ですから、収入ゼロの専業主婦(主夫)や、例え0歳児の子供ですら追加の保険料が発生するのです。
国民健康保険料は所得や人数によるけど、令和4年現在で1世帯あたりの最高額は年額102万円だそうだよ
自営業(フリーランス)が厚生年金に入る方法
ですので、(基本的に)会社員の場合は健康保険+厚生年金(+国民年金)、自営業(フリーランス)の場合は国民健康保険+国民年金になるのですが、自営業(フリーランス)であっても前者にしたい、という人も少なくないと思います。
ここでまず思い付くのが、健康保険任意継続制度です。
これは、2ヶ月以上健康保険に加入していた者が、資格喪失後20日以内に手続をすれば、退職前の健康保険の資格を継続することができる、というものです。
要するに、一時的に(健康保険がある)会社員として働いた後、退職して保険には入り続ければ良いのですが、折半して会社が払っていた分も払わなければならず、継続出来るのは退職してから2年間が限度なので、その都度会社員に戻るというのは非現実的です。
さらに一番の問題は、これはあくまで健康保険だけで、厚生年金には任意継続の制度はない、という事です。
頑張って高い保険料を払っても健康保険+国民年金になるだけなので、あまりメリットが無いのです(加入していた組合や家族構成などによっては稀に継続した方が保険料が安くなる場合もあり)。
じゃあ、自営業(フリーランス)が厚生年金に入る方法が無いのか?と言うと、唯一かつ最強の方法があり、それは「法人化」です。
個人事業主としてやっている事業を法人化し、一人社長の会社として、社長(自分)に給料を支払うのです。
こうすれば、法人から見て社長(自分)に払う給料(役員報酬)は、個人から見れば会社に雇われて受け取る給料(給与所得)になるため、健康保険(協会けんぽ)と厚生年金に加入する事が出来る、という訳です。
このような、従業員1人のみで事業を行う会社のことを「マイクロ法人」とも言うよ
年金を増やしながら健康保険料を抑える方法
これの何が最強なのかと言うと、自分に払う給料(役員報酬)は自由に決められる、という事です。
厚生年金の受給額を上げたければ、保険料を上げれば良く、前回お話した通り、保険料は標準報酬月額(4月~6月の報酬)で決まるため、4月~6月の給料だけ上げてしまえば良いのです。
ただし、損金に算入できる(経費に出来る)役員報酬は、定期同額給与と言って毎月支払う額(毎月同額)を会社設立時から3か月以内に決めておく必要があり、改定も基本的に年1回(期首から3ヶ月以内に一度だけ)しか行う事は出来ません。
とは言え、これは損金に算入できるかどうかだけの話なので、4月~6月の役員報酬だけ増額して(日本年金機構に)報酬月額の届出を行い、増額した分は損金に算入しなければ(その分は法人税+所得税の二重課税にはなりますが)実現は可能かと思われます。
しかし、もう1つ問題があり、それは、標準報酬月額を上げると健康保険料も上がってしまう、という事です。
年金保険料と違って健康保険料は上がっても受けられる恩恵は変わらないため、出来るだけ抑えたい所です。
そこで登場するのが、法人化する前に国民健康保険組合(国保組合)に加入しておく、という方法です。
あまり聞きなれない言葉ね
国民健康保険組合(国保組合)とは
実は、国民健康保険には、市区町村が運営する国民健康保険(国保)と、同種の事業や業務に従事する人で組織する国民健康保険組合(国保組合)の2種類があります。
令和4年現在、全国で160の国保組合が設立されており、さまざまな業種のものがあるのですが、医師や理容・美容、建設業など、独立・開業や一人親方などで昔から個人で営んでいる人も多い業種がメインのようです。
この国保組合なのですが、(市区町村の)国保との一番の違いは、収入によらず保険料が一定、という事です。
当然、収入が少なければ国保の方が良いのですが、(年金を増やすために)標準報酬月額を上げるのであれば、これ以上強力な制度は無いでしょう。
他には家族会員という制度があり、健康保険の扶養とは違って無料になる訳ではないですが、単独で入るよりは割安になり、収入の制限が無いため、自営業夫婦などの場合はメリットがさらに大きいです。
とは言え、国保組合も国保の一種なんだから、会社員(法人化した場合)は入れないんじゃないの?と思われがちですが、例外があるのです。
それは「健康保険被保険者適用除外承認申請」というもので、確かに国保組合に加入するには個人事業主である必要があるのですが、この申請をする事で、法人化した後でも国民健康保険組合に入り続けることが出来るのです。
この制度、特に期間や人数などの制限は無いようで、割と大きめの会社であっても継続し続けている所もあり(医療機関などに多い)、こちらに従業員として雇用される場合、(会社員であっても)准組合員という形で国保組合に加入する事もあります。
この場合、退職時には脱退しないといけない(任意継続制度は無い)みたいだね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️