こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
メガ10 (Solactive US Growth Mega 10 Select) の成績
ニッセイ・S米国グロース株式メガ10インデックスファンド<購入・換金手数料なし>(愛称:メガ10)が2025年11月04日に登場し、
信託報酬が0.385%と、少数精鋭系のファンドの中では破格ということもあって、人気急上昇中です。
このブログでも2度にわたって紹介してきましたが、今回は新たに約20年前(2006年6月7日)からのデータ(バックテスト)を入手できましたので、S&P500・NASDAQ100・オルカンや、他の少数精鋭系ファンド(FANG+、一歩テック、Zテック20)と比較してみました。
2006年6月7日以降の値動き

| S&P500 | NASDAQ100 | MSCI ACWI | NYSE FANG+ Index | Zテック20 | FactSet US Tech Top 20 Index | Solactive US Growth Mega 10 Select Index | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| プライスリターン | 747.33 | 2213.45 | 434.25 | 6344.29 | 3968.24 | 3031.67 | |
| トータルリターン | 1088.94 | 2655.21 | 698.69 | 4000.99 | 4244.56 | 3725.45 | |
| 順位 | 6 | 5 | 7 | 1 | 3 | 2 | 4 |
※:FANG+(2014年9月19日)、Zテック20(2015年3月31日)、US Tech Top 20(2016年6月10日)はそれぞれ基準日(括弧内)をNASDAQ100と同値とみなしてスタート
その結果、リターンが良かった順に「FANG+ > 一歩テック > Zテック20 > メガ10 > NASDAQ100 > S&P500 > オルカン」となりました。
これは、触れ込みからすると、意外に思った人も多いのではないでしょうか。
(下記の2020年9月からの比較ではFANG+と同等か、それ以上に見えます)

2016年6月10日以降の値動き

| S&P500 | NASDAQ100 | MSCI ACWI | NYSE FANG+ Index | Zテック20 | FactSet US Tech Top 20 Index | Solactive US Growth Mega 10 Select Index | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| プライスリターン | 475.53 | 824.59 | 366.97 | 2023.61 | 1344.56 | 1217.05 | |
| トータルリターン | 559.53 | 899.67 | 453.23 | 1389.53 | 1438.19 | 1315.74 | |
| 順位 | 6 | 5 | 7 | 1 | 3 | 2 | 4 |
また、この中で基準日が最も新しい2016年6月10日以降で比較してみても、結果は同じです。
(FANG+ > 一歩テック > Zテック20 > メガ10 > NASDAQ100 > S&P500 > オルカン)
他の少数精鋭系ファンドとの差は先ほどと同じですが(基準日が2014年~2016年なので当然ですが)、NASDAQ100との差は少し開いた感じになっています。
2020年8月31日以降の値動き

| S&P500 | NASDAQ100 | MSCI ACWI | NYSE FANG+ Index | Zテック20 | FactSet US Tech Top 20 Index | Solactive US Growth Mega 10 Select Index | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| プライスリターン | 287.14 | 306.28 | 253.94 | 418.39 | 401.64 | 441.78 | |
| トータルリターン | 310.55 | 319.24 | 282.72 | 388.77 | 412.73 | 455.97 | |
| 順位 | 6 | 5 | 7 | 2 | 4 | 3 | 1 |
これを、先ほどのファンドレポートと同じ期間(5年あまり)にすると、メガ10(Solactive US Growth Mega 10 Select Index)が、突如としてトップに躍り出ます。
しかし、それ以外の順位は変わりません。
(メガ10 > FANG+ > 一歩テック > Zテック20 > NASDAQ100 > S&P500 > オルカン)
確かに、FANG+・NASDAQ100・S&P500との差もファンドレポートと同じように見えますし、データとして間違いではないと思われますが、違和感を感じずにはいられません。
過去5年「だけ」成績が良いって、何か不気味ね
Solactive US Growth Mega 10 Select の平均リターン

| 年数 | S&P500 TR | NASDAQ100 TR | MSCI ACWI TR | NYSE FANG+ Index | Zテック20 | FactSet US Tech Top 20 Index TR | Solactive US Growth Mega 10 Select Index TR |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 20.05 | 27.80 | 23.96 | 40.04 | 32.55 | 39.49 | 41.63 |
| 2 | 27.46 | 30.70 | 25.97 | 45.91 | 38.36 | 43.49 | 47.15 |
| 3 | 25.66 | 34.84 | 24.22 | 56.76 | 44.40 | 51.46 | 52.44 |
| 5 | 25.00 | 26.44 | 21.97 | 34.25 | 31.39 | 32.90 | 37.15 |
| 9 | 19.46 | 25.71 | 16.83 | 36.59 | 30.58 | 32.46 | 31.08 |
| 10 | 17.39 | 22.49 | 14.66 | 32.59 | 27.10 | - | 27.06 |
| 11 | 16.43 | 21.92 | 13.63 | 33.35 | - | - | 26.80 |
| 15 | 19.43 | 24.32 | 15.53 | - | - | - | 27.78 |
| 19 | 12.59 | 17.93 | 9.89 | - | - | - | 19.86 |
| 20 | 12.48 | 17.18 | 10.27 | - | - | - | - |
| 30 | 12.00 | - | 9.92 | - | - | - | - |
| 37 | 12.12 | - | 9.06 | - | - | - | - |
| 最大 | 31.34 | 42.92 | 28.92 | 66.89 | 54.26 | 62.00 | 61.77 |
| 最小 | 9.12 | 9.47 | 7.81 | 28.51 | 20.85 | 26.63 | 19.33 |
現在までの期間(年数)を横軸、リターン(年率平均)(%)を縦軸としたリターングラフにすると、5年くらいまでは紫(メガ10)が赤(FANG+)を追従していますが、それ以上になると離されていくのが良く分かります。
さらに、年数が伸びるにつれて、リターンはNASDAQ100付近にまで収束していきます。
ここからはただの邪推ですが、全期間で一番になるのは難しく、とりあえずアピールのために「過去5年で良い成績が出るように」後出しで銘柄選定のルール決めを行ったんじゃないか、と疑ってしまいます。
それでも、(他の指数が9~11年前のところ)19年前までバックテストしてくれているのは有難いけどね
ダウンロードできないサイトでデータを取得する方法
今回のメガ10(Solactive US Growth Mega 10 Select Index)のデータの元になっているのは、こちらのサイトです。

しかし、このようにカーソルを当てた箇所の日付と、その時の指数値こそ表示されるものの、ダウンロードボタン(リンク)などは無く、全ての日のデータを取得しようとすると大変なことになりますが、じつは一括で取得が可能です。
その方法とは、ずばりこの通りです。
(下記はWindowsの例ですが、Macでも似たような方法で取れるはずです)
そして、取得できたJSONファイル(上記の例ではユーザーフォルダ配下に生成)を、Excelなどで読み込めば、あとは煮るなり焼くなりです。

ただし、timestamp は 1,149,638,400,000( / 1000ミリ秒 / 60秒 / 60分 / 24時間 = 13,306)=「2006/6/7」になるため、変換は必要です。
(Excelの場合は、「=TEXT(B2/1000/60/60/24+25569,"yyyy/M/d")」などで良いと思います)
一歩テック (FactSet US Tech Top 20 Index) も取れる

また、メガ10の指数(Solactive US Growth Mega 10 Select Index)だけでなく、一歩テックの指数である「FactSet US Tech Top 20 Index」も、同じ手順で取得可能です。
ちなみに、今回使ったデータは下記のとおりです。
(他の指数についてはこちらから検索できます)
- Solactive US Growth Mega 10 Select Index PR:DE000SL0R5P1
- Solactive US Growth Mega 10 Select Index TR:DE000SL0R5R7
- FactSet US Tech Top 20 Index (PR):DE000SL0HCB3
- FactSet US Tech Top 20 Index (TR):DE000SL0HCD9
蛇足ですが、Fang+についてはダウンロード可能なサイト(複数)から入手可能で、Zテック20については連動する指数が存在しないのですが、こちらの特集ページの最下部(「シミュレーションデータをダウンロード」ボタン)から、月次データのみですが入手可能です。
12桁のアルファベットと数字のところを変えると色んなデータが取れるのね
メガ10の19年リターンを踏まえて
少し脱線しましたが今回、メガ10(Solactive US Growth Mega 10 Select Index)の、約19年前(2006年6月7日)からのデータを見ることで、
過去5年間でいかに優れていても、必ずしもその成績が続くわけではない、というのがよく分かったと思います。
もちろん、今後はこの過去5年間の成績が続く可能性もありますが、6年前~19年前の成績に、もしくはそれ以下になる可能性もあります。
それでも、トータルでは今のところNASDAQ100より上回ってはいますが、10銘柄の均等加重平均(等ウエイト)というリスクに見合ったものか、というと疑問が残ります。
(FANG+も、序盤からエヌビディアやテスラを10%組み込んでいたからこその成績であって、これが無かったらNASDAQ100と大差なかったと思います)
(メガ10もFANG+も、せっかくNISAで買えるのに)NISAだと取り崩すまでの数十年間もの間、乗り換えが難しい(利確すると非課税枠が減る、年360万円までの制限もある)のも、歯がゆいところです。
しかし、iDeCoだとスイッチングがあり、(現状は楽天証券でFANG+が予定されているだけですが)今後は少数精鋭系のファンドも追加されていくでしょうし、そもそも税金的にも確実にお得になるのでNISAより優先した方が良いと思います。
-
-
iDeCoは年率30%でも損しない理由~数百憶円になってもOK~
続きを見る
このように、長期投資をするなら、短期のリターンに惑わされずに、冷静に判断しましょう。
iDeCoに資金を積んでおけば、一時的に(追加された)少数精鋭系ファンドに突っ込む、みたいなことも可能になるね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️

