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こんにちは〜🌤️おりおりです🙋♀️
2025年1月24日に新登場
今年も早速、面白いファンドが登場します。
その名も、Tracers NASDAQ100ゴールドプラス。
そう、知る人ぞ知るあのTracers S&P500ゴールドプラスのNASDAQ100バージョンです。
Tracers S&P500ゴールドプラスと言えば「ゴルプラ」の愛称で親しまれS&P500とゴールドの良い所取りが出来る、とのことでNISA非対象にあるにも関わらずかなりの人気です。
中身はS&P500とゴールドに2倍のレバレッジを掛けることで、実質的に投資額の100%ずつ(合計200%)の投資を行うものですが、株式とゴールドが逆の値動きをする(株が下がればゴールドが上がり、ゴールドが下がれば株が上がる)性質を利用し、
ハイリターンを確保しつつリスクを下げるというものでしたが、今回のTracers NASDAQ100ゴールドプラスも、株の部分がS&P500 → NASDAQ100 に変わっただけで、基本的な考え方は同じです。
当ファンドは、米国株式とゴールド(金)にそれぞれ純資産総額の100%相当額を投資し、合計200%相当額の投資ができる投資信託です。
そして、米国株式については、「NASDAQ100指数(税引後配当込み、円換算ベース)*」に連動する投資成果を目指します。
*公表指数をもとに日興アセットマネジメントが円換算します。
Tracers NASDAQ100ゴールドプラス – 特設ページ|日興アセットマネジメント
今回は、このTracers NASDAQ100ゴールドプラスについて取り上げてみたいと思います。
SNSなどでゴルプラのNASDAQ100版が欲しいという意見が一定数あってそれが実現されるんだね
愛称は「ゴルナス」?
このTracers NASDAQ100ゴールドプラスですが、愛称については「ゴルナス」「ナスプラ」など意見が分かれていましたが、今のところ「ゴルナス」が一般的になりそうな感じです。
「ゴルプラ」に「S&P500」の文字が入っていないのがややこしい所ですが、こちらはすでに定着しているのでそのままになりそうです。
蛇足ですが今後もし、ゴルプラ・ゴルナスに続いてオルカン版が登場したら「ゴルカン」になるのかと言うと、実はすでにゴルカンは公式の愛称として存在します(明治安田ゴールド/オール・カントリー株式戦略ファンド【愛称:ゴルカン】)。
なぜ注目されていないのかと言うと、NISA(成長投資枠)対象とあるように、レバレッジを掛けずに単純にオルカンとゴールドに配分するだけ(比率は相場局面に応じて変更)なのに信託報酬が年1.023%と高く、
何より販売も現状、中国銀行と中銀証券のみ(ネット証券では購入不可)だからです。
ちなみに、ゴルナスは相変わらずかなり優秀な信託報酬となっています。
委託会社名 | 信託報酬 (目論見書) | 合計コスト (運用報告書) | 設定日 | NISA対象 ※1 | |
---|---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim 米国 株式(S&P500) | 三菱UFJアセッ トマネジメント | 0.0814% 以内 | 0.104% | 2018/07/03 | ◎ |
eMAXIS NASDAQ 100インデックス | 三菱UFJアセッ トマネジメント | 0.2035% 以内 | 0.455% ※2 | 2021/01/29 | 〇 |
iFreeNEXT FANG+ インデックス | 大和アセット マネジメント | 0.7755% | 0.801% | 2018/01/31 | ◎ |
auAMレバレッジ NASDAQ100 為替ヘッジ無し | auアセット マネジメント | 0.4334% | - | 2024/07/26 | × |
Tracers S&P500 ゴールドプラス | 日興アセット マネジメント | 0.1991% | 0.360% (0.362% ※3) | 2022/08/31 | × |
Tracers NASDAQ100 ゴールドプラス | 日興アセット マネジメント | 0.2189% | - | 2025/01/24 | × |
※1 ×:非対象 〇:対象(成長投資枠のみ) ◎:対象(つみたて投資枠・成長投資枠)
※2:信託報酬引き下げ前(2023年1月27日~2024年1月26日)の費用
※3:合計(運用報告書)× 信託報酬(目論見書)/ 信託報酬(運用報告書)で計算した結果
しかし、NASDAQ100(eMAXIS NASDAQ100インデックス)やレバナス(auAMレバレッジNASDAQ100為替ヘッジ無し)の信託報酬を考えると、隠れコスト(合計コスト – 信託報酬)の上乗せはゴルプラより大きくなると思われます。
(初回の決算日(2025/10/10)以降の運用報告書で判明すると思います)
しかし、それを考慮しても実質レバナスを含んでいるようなものなのにも関わらず、この信託報酬(0.2189%)は破格と言っても良いでしょう。
S&P500とNASDAQ100の信託報酬の差を考えても、ゴルナスがゴルプラと約0.02%しか変わらないのはすごいわね
QLDとUGLから推測
では、実際のパフォーマンスはどうか、ですがゴルナスはまだ設定されていないため、QLD(NASDAQ100の2倍レバレッジETF)とUGL(ゴールドの2倍レバレッジETF)から推測します。
ゴルナスとゴルプラの疑似データ(2024年1月~)(クリックで拡大)
左はS&P500とNASDAQ100、ゴールド(ブルームバーグ・ゴールド・サブインデックス)、およびそれぞれの2倍レバレッジETF(SSO、QLD、UGL)、またゴルプラの値動きを、
右は疑似ゴルプラ((SSO + UGL)/ 2)と疑似ゴルナス((QLD + UGL)/ 2)を、S&P500・NASDAQ100・ゴルプラと、開始時点(2024/1/4)を100として比較したものです。
こうして見ると、疑似ゴルプラがゴルプラと似たような値動き、というか疑似ゴルナスまでほとんど同じ値動きになっています。
それもそのはず、2024年はS&P500とNASDAQ100が同じようなリターンだったからです。
しかし、ゴルナスの真骨頂はもっと遡って長期間で見た場合です。
ゴルナスとゴルプラの疑似データ(2006年6月~)(クリックで拡大)
これは先ほどのグラフを、SSOとQLDの設定日(2006/6/21)以降(UGLは2008/12/3のため疑似データはそれ以降)にしたものですが、ゴルナスはゴルプラよりもはるかにリターンが大きいことが分かります。
しかしながら、QLDのリターンはそれが霞むほど大きく(左と右の縮尺は同じです)、これを買うなら(同じNISA非対象なら)レバナスを買った方が良い、となってしまいます。
緩やかな右肩上がりになる代わりに、最終的なリターンで劣るなら分かるけど、同じような形で小さくなっただけに見えるね
短期投資目的でも厳しい!?
では、ゴルプラのように(確実にプラスになる)最低投資期間が短くて済むのか、と言うとこれも厳しいです。
確かに、ゴルプラの場合、このように(疑似データではありますが)どの期間を切り取っても5年あればプラスになりますが、NASDAQ100の場合、2000年からのITバブル崩壊の下落率(と回復までの期間)が桁違いだからです。
S&P500ゴールドプラスについて~投資期間5年でOK!?~これはゴールド程度で相殺できるレベルではなく、2倍にした所で焼け石に水です。
ではITバブル崩壊(の期間)を考えなかったとしたら、と言うと(先ほどの通り)ゴールドなんて混ぜなくてもレバナスが最強ですし、ノーマルのNASDAQ100ですらものすごい金額の取り崩しが成立します。
【完全保存版】定率定額4%ルールを再現~過去37年の全パターンで検証~
もちろん、2025年以降も2024年のようにNASDAQ100とS&P500で同じような値動きになる可能性もありますが、それならコストが安いゴルプラで良いでしょうし、
ITバブル崩壊以降のような伸びを期待するなら、(少々コストが高かったとしても)レバナスを買うべきでしょう。
このように、満を持して発表されたファンドですが、中身を考えると「帯に短し襷に長し」になってしまっていると思います。
安定狙いとしてもリターン狙いとしても中途半端なのね
それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃♀️