投資と健康寿命~NISA改正による弊害!?~

こんにちは〜🌤️おりおりです🙋‍♀️

NISAの投資可能枠

いよいよNISAの改正内容が固まり、投資可能枠は一気に増えそうですね。

喜ばしい事ではあるのですが、年間でNISAで購入できる金額(非課税投資枠)が基準だった人は、どのくらい投資すべきなのかを考え直す必要があります。

フルに使い切るのは難しいため、可能な範囲で活用する事になるのですが、そのラインは一体どこなのか?出来るだけ活用しないと機会損失になるのではないか?

NISA改正で投資の機運が高まる中、特に投資の知識を付けて腹落ちするようになると陥りがちな落とし穴について、今回は健康寿命という観点から考えてみたいと思います。

とりあえず、つみたてNISAの限度額(年間40万円)だけやっておこう、みたいな人は考える必要がありそうね

投資ペースと生涯投資上限額

年間の投資可能枠は一気に増えるものの、どうせ生涯投資上限額があるから同じだし、好きなペースでやればいいんじゃないの?という意見もあるかも知れません。

しかし、ことインデックス投資においては基本的に運用期間が長ければ長いほどリターンは高くなるため、出来るだけ多い額を長い期間運用した方が有利です。

同じ生涯投資上限額でも、ゆっくりと到達するよりも、一気に到達した方が良いのです。

例えば、生涯投資上限額が1,000万円、想定利回り(年率)が6%だったとして、(今までのつみたてNISAと同様に)毎年40万円を25年間積み立てた場合、かたや毎年100万円を10年間積み立てた場合の違いを見てみましょう。

資産運用シミュレーション : 金融庁

40万円を25年間積み立てた場合、元本1,000万円に対して運用収益は1,310万円という事になります。

同様に、毎年100万円を10年間積み立てた場合は、運用収益は365.7万円なのですが、条件を揃えるなら25年になるまでの残り15年は生涯投資上限額(この例では1,000万円)のまま運用、という事になりますから、

合計で運用収益はおよそ2,351万円(33,514,326 – 10,000,000)にもなります。

ですので、同じように1,000万円を積み立てて25年後に使うのでも、投資ペースによって1,041万円も差が出てしまうのです。

複利の力を知っている人ほど、早く生涯投資上限額に到達しないと損だ、と感じてしまうんだね

健康寿命について

でも冷静に考えてみて下さい。この比較はあくまでもつみたてNISAをどう活用するかによる差です。

入金力が違う以上、収益が変わるのは当然の事で、そもそも毎年100万円を10年間積み立てられる人はその後も積み立てを継続出来る(少なくとも0円という事は無い)でしょう。

つみたてNISAをフル活用出来なかった事による機会損失、という意味で考えると、非課税になる額、つまり本来かかるはずの税金である約211.5万円(1041 × 0.20315)だけなのです。

それでも大きな額である事には変わりないのですが、一生で考えたらどうでしょうか。

果たして、切り詰めた生活を何十年も続けてまで得たい額でしょうか?

以前にも複利の(過信する事による)リスクについてお話しましたが、今回も少し違う観点から考えてみたいと思います。

複利にもリスクがある!?~過信は禁物~

それは、健康寿命です。

健康寿命とは、世界保健機関(WHO)が2000年に提唱した新しい指標で、平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間のことです。

平均寿命と共に年々少しずつ上昇していますが、日本では厚労省が公表している最新(2019年)のもので、男性は72.68歳、女性は75.38歳となっています。

同じ年の平均寿命は、男性は81.41歳、女性は87.45歳ですから、これに比べると思ったより低い印象ですね。

平均寿命と比べると男女間の差もあまり無くなるのね

健康寿命と投資

この年齢を見てハッとした方もいるかも知れませんが、(一般的な)定年を迎える年齢から健康寿命までの間はかなり短いのです。

健康寿命も年々少しずつ上昇しているとは言え、それに合わせるように年金の受給開始年齢の引き上げなど、退職年齢を引き上げる事を前提とした制度改正が幾度と行われています。

平均寿命が延びればそれだけ社会保障費もかさむため致し方ないのですが、この「余生を楽しむ期間」が長くなる事はこれから先もおそらく無いでしょう。

では、この数年間を楽しむために、40年以上も労働を重ねた上に、さらに投資のために生活を切り詰めて本当に良いのでしょうか?

こう考えると、退職後よりもはるかに長い労働期間中の方がむしろ楽しむべき期間なのかも知れません。

もちろん、労働自体が楽しいという方も居るでしょうし、お金を使う=楽しむ、とは限らないのですが、少なくとも投資額を増やすためにやりたくない残業や副業をして時間まで削れば、生活の満足度は下がる事でしょう。

生涯投資上限額を見ても、老後2000万円問題を意識して設定しているように見えますが、そもそも老後2000万円問題は(勘違いから広がってしまった常識で)本当は存在しないのです。

老後資金について~老後2000万円問題!?~

ですので、改正後のNISAをフル活用するのは、あくまで早期リタイアを目指す場合のみ、で良いかと思います。

これであれば、頑張れば頑張るほど引退から健康寿命までの年数も延びる訳ですから、少々切り詰めて投資資金を捻出するのもアリでしょう。

頑張ったからにはご褒美は長い期間欲しいわね

iDeCoとの合わせ技

とは言え、(早期リタイアじゃなくても)老後の資金もある程度欲しい、という人も居るかと思います。

死ぬまで生活に困窮しない、というだけではなくて、せめて健康寿命までは(お金に制限されずに)存分に楽しみたい、という考え方もあります。

そんな方には、個人的には(NISAの改正後は特に)iDeCoをおススメしたいです。

iDeCoの場合、会社員であれば投資可能枠(拠出可能額)は最大でも月間2.3万円ですから、フル活用しても(一般的な収入であれば)無理のない節約で捻出出来るレベルで、家計を圧迫する、とまでは行かないでしょうし、

(改正後のNISAと違って)フル活用出来なかった事による機会損失を心配する必要もありません。

しかも、iDeCoの場合は拠出額の税額控除もあるので、NISAよりも節税効果は上ですし、デメリットの資金拘束も、このレベルは絶対維持する、という意味ではむしろメリットかも知れません。

そもそもiDeCoは年金制度の一種(老後資金として使いやすい設計になっている)なので、老後資金のための投資なら、真っ先に活用すべき制度でしょう。

そして、iDeCoをベースにした上で、早期リタイアを目指したい場合は、NISAを(状況に合わせて)適量加えるのです。

こうすれば、定年退職後の資金はちゃんと確保されますし、それ以上は頑張れば頑張るだけ(NISAへの投資額が多ければ多いほど)引退が早まる事になります。

NISAはあくまで引退を早めるためのオマケ要素なので、血眼になって限度額までやらなくても、現在の生活の満足度と天秤に掛けて好きに設定すれば良いのです。

iDeCoは給料、NISAはボーナスみたいなイメージだね

それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃‍♀️

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NISAはSBI証券、iDeCoはマネックス証券がおススメです

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