ジュニアNISAについて~子供の投資について考える~

こんにちは〜🌤️おりおりです🙋‍♀️

ジュニアNISAとは

前回紹介した総務省・個人住民税検討会の配付資料(第1回(令和4年7月15日開催))にも記載されていたのですが、

節税のための収入調整がダメな理由~税制改正の危険性について~

平成26年(2014)にNISA(一般NISA)が創設された2年後、ジュニアNISAというものが創設されています(つみたてNISAはさらにその2年後に創設)。

こちらの制度、18歳未満(2022年以前は20歳未満)の子供が居る家庭しか関係が無く、2023年末で終了となるため、あまり語られる事が無いのですが、取り上げてみたいと思います。

概要についてはこちらの金融庁のサイトが分かりやすいと思います。

ジュニアNISAは、いわば子ども用のNISAです。両親等はNISAもしくはつみたてNISA、子どもはジュニアNISAを利用することで、家族全員のNISA口座の開設が可能です。
例えば、両親がNISAで得られる非課税投資枠は、父親120万円、母親120万円で、合計すると240万円になります。さらにジュニアNISA口座を開設すれば、子ども1人あたり80万円の枠を得ることができます。例えば、子どもが2人いれば、4人家族で年間400万円の非課税投資枠を利用することができるのです。

ジュニアNISAの基礎知識 : 金融庁

要するに子供名義の口座であるため、親のNISA(一般NISA・つみたてNISA)とは完全に別物で、一般NISAとつみたてNISAは18歳以上(2022年以前は20歳以上)の人しか利用出来ないため、(一般NISAとつみたてNISAのように)競合する事もありません。

具体的な仕組みについてはこちらに記載されていますが、非課税期間が最長5年間で、ロールオーバーする事で6年目以降も継続保有が出来る(その代わり新規購入は出来なくなる)という事で、一般NISAにかなり近い制度になっています。

税制優遇制度(一般NISA・つみたてNISA・iDeCo)とは~限度額比較も~

しかし、同じく2023年で終了する一般NISAは、2024年から新しいNISAという制度に取って代わられるのに対して、ジュニアNISAに代わる新しい制度(18歳未満の人が利用出来るNISA)は今のところ発表されていないため、

このまま終了するだけ(18歳未満の人が利用出来るNISAは無くなる)という可能性が高そうです。

新しいNISAとは~2024年からスタート~

実質、税制改悪なのにあまり騒がれていないのは利用している人が少ないから?

養育費の投資について

その理由として(公には発表されていませんが)推測されるのが、そもそも存在意義が怪しい、というのがあると思います。

先ほどのサイトにも「子ども・孫の将来に向けた長期投資」と記載されているのですが、じゃあ具体的に何に使うの?という話です。

以前紹介したウォール街のランダムウォーカーのデータのように、ほぼ確実に運用結果をプラスにするためには投資期間は15年以上(出来れば20年以上)取らなければなりません。

NISA vs つみたてNISA、どちらが良いか?~徹底比較~

ですが、子どもにかかる費用(のうち親が負担するもの)と言えば、高校までの学費はどの家庭でもおおよそ該当し、大学や専門学校は家庭次第(親が出す場合もあれば、奨学金やバイトなどで子供自身が出す場合もある)かと思います。

となると、一番遅い大学(専門学校)の学費だとしても、3歳の時に投資してようやく15年の投資期間が取れる、という事になります。

これでは、一番最適な使い方(0歳~5歳まで投資して、それ以降はずっとロールオーバー)をしてギリギリ、という状態です。

しかも、入学金などで一度に大量のお金が必要になるため、(少しずつ取り崩す前提の)老後資金ですら順序リスクがあるのに、売却が株価暴落時期と被った時の事を考えると、リスクが大きすぎます。

順序リスクとは~4%ルールはなぜ4%なのか~

運用結果がマイナスになると非課税メリットが無くなるどころか、特定口座の方が(損益通算出来る分)マシだった、となる可能性もあるね

ジュニアNISAには贈与税がかかる!?

じゃあ、それより長く投資期間が取れる費用にすればいいんじゃないの?という意見もあります。

例えば、大学の卒業祝い・就職祝い・結婚費用・マイホーム費用などです。

しかし、「祝い」は必要経費とは言い難く、子供の結婚やマイホームは本来、自分で稼いで捻出すべき費用であり、親が負担する場合、それは養育費ではなく贈与と言うべきでしょう。

あくまで、親の余剰資金を子供にプレゼントしているだけで、これの為に子供名義の口座で運用するのはおかしな話です。

なお、それなら贈与税がかかるのでは?という話なのですが、ジュニアNISAへの入金は贈与税の対象になるようで(ジュニアNISA単体(最大80万円)なら贈与税の基礎控除額(110万円)以内に収まるから掛からないだけ)、

ジュニアNISA以外に30万円を超える贈与がある場合、贈与税が掛かるのですが、

これは、運用後の使用目的が贈与だから、という訳ではなく、生活費や教育費目的だとしても運用する時点で贈与になるようです。

贈与税がかからない財産は、生活費や教育費として必要な都度直接これらに充てるためのものに限られます。したがって、生活費や教育費の名目で贈与を受けた場合であっても、それを預金したり株式や不動産などの買入資金に充てている場合には贈与税がかかることになります。

贈与税がかからない場合|国税庁

運用した後、実際に何に使うかなんて追いかけようが無いから仕方がないね

子供が投資する事について

ですので、単純に贈与と割り切って、贈与したお金を(投資も含めて)何に使おうが自由で、(生活費や教育費など)必要なお金は別に貯金で賄う、という考えの方が合理的かも知れません。

ただし、ジュニアNISAは0歳児から始められる事から、子供が自己判断で投資に回す、という考えが出来るのかは別問題で、どうしても幼少期は親判断になってしまいます。

ある程度育ってきたら、投資の勉強のために(使うか投資するかを)子供に選択させる、というのも面白いかも知れませんが、リアルな投資だと結果が出るのが遅すぎる(利益が出る頃には大人になってる)ため、

教育の為には、お年玉やお小遣いを親に預けたら年利20%など、(現実からかけ離れていたとしても)リターンが分かりやすい独自ルールを作った方が良いかと思います。

そもそも論として、同じ金額でも、年齢が低いほど価値が高く(高校生が貰う1000円と小学生が貰う1000円では喜びが全然違う)、大人のそれ(80歳の1000万より30歳の1000万の方が価値がある)と比べても、

価値の低下スピードが断然速く、(数値化出来ないため単純比較は出来ないものの)その速度は投資の利回りなど比にならないかと思います。

とは言え、生活費・教育費・お小遣いなどはしっかり別で確保した上で、ジュニアNISA(の運用益)を自分(親)の老後のために使う事も出来るわけで、

実際は(子どもが居れば)自分のNISAの限度額を増やせる、くらいの感覚で利用するしか無いかと思います。

目的が違っても、使えるものは使わないとね

それでは皆様、よきフィットネスライフを〜🏃‍♀️

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